ウーハーはよみがえった。
ウーハーが鳴らなくては仕事にならない、今まで幾多の峠を乗り越えてきた、私は今回も自分を信じていた。そしてまた何とかクリアーした。
こんな感じだった。音が出ないのでコーン紙を少し押し込むと鳴る、離すと鳴らない。
飛んだかな?焦って、パワーアンプの電源を落とし再びコーン紙を押し込むと…滑らかに深くスムーズに動作する。飛んだ場合、ガサガサした引っ掛かる様な音がして明らかにコーン紙は固く、動きが悪い。良かった、分からないが、多分飛んでない。
結果、やはり、リード線の所の半田が強烈な音量のレスポンスの為外れていた。0.12㎜фのリッツ線が辛うじて一本だけ繋がっていた、それがたまたま導通してなかった。下手に導通していたら、なかなか気が付かなかったかも知れない。オーディオとはそんなものである。
このままの処理ではまた二の舞になる、何とかしなくては、一晩考えていた。すると最近純度の高い1.6㎜фの単線ワイアーを、とある方から譲り受けた事を思い出した。
それを使おう。リード線は度重なる実験で短くなっていて、リッツ線のスピーカーケーブルと繋げるのが、かなり困難になっている。そこもなおせる、本式のなおし方ではないが、純度が高い為、リッツ線の音をしっかり受けてくれるだろう。そして、リード線に伝えてくれるだろう、接点は比べ物にならないくらい遊びもありしっかりした。結果が総て、正に神頼みである。
これで駄目ならば、ウーハーを買い換えるか、コーン紙をボイスコイルごと張り替えるしかない。流通してるものは、オリジナルではないが何とかなるだろう。でも経験から、ウーハーの張り替えは出来る限り避けたい。絶対に元には戻らないからである。
上手くいった、こんな感じだった。スピーカーケーブルとウーハーをテスターであたると導通なし、それではとウーハーのリード線に直にテスターであたると導通ありである。ラッキー!
そこに純度の高いワイアーを繋ぎ、リッツ線に半田した。多分このところのエージングの爆音で外れかかっていたのだと思う。そこが遂に外れた。
音は格段に良くなった。左が弱かった事になる、音はセンターに来て抜群の定位になった。
さあ、後は、今日メンテしたリード線の半田の影響と、ツィーターとドライバーの為に新たに作ったネットワーク部品の慣らしと、そこの半田の影響だけである。
こういった事もやはり経験がものを言うのである。普通の方ならば、分からないので、修理に出すか、新たにウーハーを購入して膨大なお金を支払う顛末となるだろう。
経験を積んでいて良かった。しかし当たり前だが、左右揃った音は素晴らしい。スッキリした。
しかし、ケーブルが外れかかっていたスピーカーを聞いていて、プロが気付かないのだからお話にならない、反省(笑)