ネットワーク半田して三日後
途中ウーハーのリード線に半田をしたところがあるが、そろそろネットワークの第一段階の判断をしたい。
ネットワークの半田はやっと融合したようである。溶け込み落ち着いた音になっていた。
今まで品位の低い部品の時の結果は、重心が低くなるだけであった。今回確かに重心は低いのであるが。
ドライバーやツィーターはこんなに情報量があったのかと思える程である。それが落ち着いていてうるさくなく鮮やかと言ったら良いのか、何ともその総てが肉厚で太いのである。
ちゃんとした音になると、センス良く音が濃いのである。そして音像が小さい、富士宮の隙のないマルチもこんな雰囲気だったのを思い出した。
部品の定数が合っていないと品位もへったくれもないが。ここまでじっくり構成してきたのでこれからの途中経過はもう分かっているつもりである。
ネットワークは、経験を積まないと優れた部品定数は弾き出せないのである。どんなに机上の空論をやっても、絶対にそのとおりにはならない。
そして、私が優れている訳ではない。自分が優れた能力を持ち合わせていないので努力して積み重ねたのである。
私は勉強をしてきていない、とにかく学校の授業がつまらなかった、そして人と合わせるのが苦手である。つまり集団行動が嫌いなのである。
しかしやはりそうは言っても、そこそこに知識は必要である。そして少し勉強してみた、でもそれは、勉強の仕方を間違えると、数字ばかりのスペックばかりを追い掛ける結果となる。
それは非常に良くないと最近また思い始めた。やはり経験を積み重ねる事である。それが私のやり方である。
そしてたくさんのオーディオシステムを聞き歩き、やがて諦めかけた頃、優れたシステムと出会う。私が聞き歩きを通し得た答えは、優れた音を鳴らす方は人間的に自由で素直で柔軟である事である。そして、素敵である。
つまり本物である。私は初対面の人間には教えをこう事にしている。優れたところもあるかも知れないからである。しかし付き合っている内、やがて相手が本物か分かってくる。
色んな考えも確かにあるが、やはり答えはそんなにたくさんある訳ではない。色々あるが真実は一つである。
人のシステムを聞かせて頂くとはその人の人生を聞く事になるのである。
私はそんなスタンスでオーディオを構築してきたのである。
そして、今回のネットワーク製作が正にその集大成の様なものである。
まだまだであるが。これからも広く深く色々経験して色んな事をたくさん知りたい。オーディオは私にそれを教えてくれたのである。
ネットワークは今のところ、とても穏やかで上手い具合にバランスしている、と思う。