最近の英ちゃん
今日は認知症を患っている母のお話です、暫しお付き合いいただけたら幸いです。
母は家内の事が嫌いだと世間に話しています。
よく考えてみると、母は私を理想の男へ育て上げたのです、その大切な息子を取り上げてしまったのが家内なのです、私からしたら親子以外の一番大切な存在が家内なのです。
当然、私は家内をかばいます、普通の嫁姑問題は切実なのに、母は認知症になったのです、感情失禁がある為、ストレートに言葉をぶつけて来ます。
一番、母を大切にしてるのは家内なのです、しかし母は家内を家族の数に入れないのです。
家内に申し訳ないと思いますが、それを家内に伝えると全く気にしていないのです、こうい言います「認知症なんだから仕方ないよ、もう何にも覚えられないんだから」確かにそうですね。
壊れてしまったものは治らないのです、結局、私はどこかで母に見返りを求めていたのです、それは親だからです。
認知症に限らず病気は一人ずつ症状が違います、なのであまり他人の意見は参考にならないものです、認知症は母の今までの生き方や性格が浮き彫りになったのです。
我慢してきた事が出来なくなり、抑えがきかないのです、植物や生き物の命の重さが分からなくなってしまったのです。
庭に植えていたチューリップの花を茎からもぎ取ってしまう奇妙な行動は、母の中ではその時はしっかりとした理由があった筈です、しかし忘れてしまう為に我々夫婦に伝わらずです。
最近、とっているお弁当を全部食べないで、台所のテーブルの上へ置いてあるのです、後で食べるつもりだったのでしょうが、腐ったりして危ないので回収して捨てています。
そして、いつも伝えているにも関わらず、冷蔵庫に醤油と残ったご飯が入っているのです、普通の人ならば電子レンジで温めて食べますが、母はもう電子レンジが使えないので、残ったご飯も回収して捨てています。
去年亡くなった父の衣類を総て回収して来ました、何かを感じたのか少し寂しそうですが仕方がありません、それも、もう忘れたようです。
どんどん母の目の前から父のものが消えていきますが、直ぐに忘れてしまいますから、そこは好都合かも知れません。
それでも母は心のどこかで家内に感謝しているのだと思います。
母のおかしな行動には意味があるのでしょうが、理解不能ですが、我々は理解しようとしています。
母さん、今日も生きていてくれてありがとう、ずっと仲良く面白おかしく暮らしましょうね、俺達がついてるからね。