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この記事は、2018年11月7日に、FC2ブログからこちらのサイト(https://we-spirits.jp)へ
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優れたものを使おう

長年オーディオに携わり、随分お金を使ってきた、若い頃は生活もままならないのに、オーディオとレコードにはお金をかけた。

しかし30歳の頃にバブルがはじけ、私もご多分に漏れず生活は困窮した、何度オーディオを手放そうと思ったかしれない。

友は私に言った「板前が包丁を手放してどうする?」この言葉はきいた。

しかし私はいったんJBL4560BKを10年間程GASのアンプと共に手放した、羽をもがれた鳥になったような気分だった。

しかしB&W MATRIX805Vを聞いていた、しかしどうにも切れ込みの浅い音に納得がいかなかった、しかしB&Wを何とか鳴らそうと努力した10年間は無駄にはならなかった。

そして当然の事ながら思った「俺はやっぱりJBL4560BKを、いつか再び購入するだろう」と。

そして五十歳の頃、再びJBL4560BKとユニットを再び揃え集めていった。

久し振りで聞いたJBLは「やっぱりこれだな」そう思った、しかし音がボケていた。

ここから自作ネットワークの地獄の一丁目に足を踏み入れた、ネットワークを幾つも作り、ある事に気がついた。

「やはりコンデンサーやコイルや抵抗は優れたものを使わなければならない」と、そこから約二年かかり、ネットワークは妥協なく完成した。

部品数は少なくシンプルなネットワークだったが、音は抜群だった、この苦しかったネットワーク作りが、私に帯域バランスを教えてくれた。

そして気がついた、経験とそこそこの理論を持ち、なぜそうなのかを考え他人に伝える必要がある、その為にはある程度の理論的に答えなくてはならない「たまたま何故だか分からないが上手く鳴った」これでは駄目である。

ネットワーク作りをとおし分かったが、偶然など絶対に有り得ない、答えは出ているのである。

正しい部品定数、品位に優れた部品、やはり高価な部品は、キャパシティーがあり、定数にバラつきが少ないのです、同じな訳がない。

なのでここで気がつくのですが、新しく高価な機材は内部の部品も違います、そしてCDPなどはメカもしっかりしています。

最近のハイエンドの値段は確かに浮き世離れしている、しかし買えないなら仕方がないが、使ってみないとその凄さは絶対に分からない。

これもお伝えしなければならないが、メーカー品と言うのは作る時に部品の予算がかなり絞って製造されていて、個人で作ることの出来る方はこきおろしているが、知識のない方が改造すると壊してしまう、それを覚悟の上でやるのならば素晴らしい音になるのかもしれないが、私はやらない、もし自己責任に於いて改造が失敗した時、メーカーは修理不能として返却される事がある「これは最早我が社の商品ではありません、ご自分でされたのだからお好きにどうぞ」と言われかねない。

人が作ったものを勝手にコソコソ改造してる姿を想像するだけで滑稽である。

改造とは駄目だった場合、すぐに元に戻せる程度に留めるのが大切です、半田も何度も焼かない方がいいに決まっている。

色々語ったがオーディオは僅かな変化を聞いて正しく判断して何故良くなったのか、何故良くなかったのかを理論的に解明し、正しく重ねて行く事です。

なので優れた機材を使う事は間違えない為にも必要な事です、しかし今使っているものも鳴らせないのに次へ行ける程、オーディオは甘くはありません。

凄い方が優れた音を鳴らせる訳でなく、優れた音を鳴らした方が凄いのです。

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