technics SP‐10R到着
昨日の事である、土曜日の午前中、朝風呂に入って身体を洗っていると、チャイムの音が聞こえ、家内が出たようである。
直ぐに家内はお風呂へ飛んできた「SP‐10Rが届いたよ、一階へ置いてある」との事、まあレビューなどを書くのもいいが、自分のブログにその凄さを書きたかった。
「遂に来たか」嬉しかった、今年の五月二十五日に秋葉原のYカメラで購入した、納期は三ヶ月との事だったが、何の連絡もない。
しかし果報は寝て待て、もしガタガタ言って変なものが届いても困る。
そう思い待っていて半ば忘れかけていたほど、早速一階へ降りて見てみた「うわっ!でか!」そして持ってみた「おもいっ!」蟹のようになり、何とか三階のリスニングルームへ運び上げた、息が上がった、今、右腕は筋肉痛になっている。
梱包はシンプルかつしっかりしていた、プラッターを見ただけで、そのかっこよさに痺れた。
この凄さは実際、手にした者にしか分からない、思わずニンマリしてしまった。
それにしても、今まで使ってきたtechnics SP‐10MK2は、二台とも中古だった。
作られて四十年経っている、どこもおかしくは感じないが、いかんせん軸受けが心配である。
今まではトランスの電源だった、今回はスイッチング電源である、そして7キロのプラッターにタングステンを埋め込んである。
更にプラッターは三層構造である、その回転系のコイルは、配置から含め徹底的に改善されている。
静かに滑らかに一瞬で定速回転するはず、それが音に出ない筈がない、ヴィンテージアナログとは明らかに一線越えてると私は踏んだのである。
キャビネットは、今まで使ってきたtechnicsのSH‐10B3に、そのまま載せ換えるだけ。
このキャビネットがまたかなりの優れものである。
黒曜石(北海道では十勝石と言われ、割れると硝子のように鋭くなるため、貝塚などからやりの刃などに使われた石器の道具がたくさん出てくる)と合板を重ね留まっている。
しかも黒曜石とターンテーブル、トーンアームベースは一切接触しない精度で作られている。
黒曜石はマスを稼ぐ為と、合板と合わさった時の響きを作ったものと感じる。
上級機の1000Rのキャビネットは金属製故、あまりいい響きとは思えない、そして我が家のトーンアームはSAECの最高峰WE‐308SXである。
再発売の噂もあるが、100万円越えになると聞いた、しかし田中さかえさんはもういないのである、同じものが出来る筈はない。
食事から帰ったら、丁寧に組み立てる事にする、当然トーンアームの再調整も待っている、簡単に真価を聴くことは出来ないだろうが、素質は直ぐに分かるだろう。
楽しみである。
食事から帰り家内に手伝ってもらい、冷静に二時間かけ組み立てた、プラッターを乗せた後の重さはMk2とは全く違い、ラックに乗せるのが大変だった。
回してみた、静かに滑らかに回った、回転も滑らかなのだが、音も滑らかである、その静けさから来る奥行き広がりは正に桁外れである。
思ったとおり静かな滑らかな回転は、今まで埋もれていた素敵な音を再生した、やはり私はこのような音の方向が好きである、所有していた総てのレコードを聞いてみたい、それくらいの違いである。
CDでは逆立ちしても鳴らないアナログ本来の音である、その凄さを知るには所有するしかない、そのような、もはや文章にはならない桁外れのサウンドである。
昨日は夕方五時頃から夜の十時くらいまで聞いた、濃くて太い重心の低いしっかりした音になってきた。
S/Nの違いは明らかである、SP‐10Rが届く少し前に、HMVにレスターヤングの再販盤のLPを新品で注文したばかりだった。
何か不思議なものを感じた、時代は進んでいる、それを感じた。
やはり新品を購入するべきだと思った。
SP‐10Rよ、末永く宜しくお願い致します。
やはり購入させてくれた家内に感謝、重ね重ね手伝ってくれた事、感謝致します。