自作ネットワーク(5)。
私のネットワークは板の上に作ってある、そして作ったネットワークは、初めスピーカーボックスの上に置いていた、そしてある日試しにネットワークの下に、フェルトを敷いてみた、音が少しクリアーになった、我が家のスピーカーは奥行きが大きいから、それにあわせてラックを置いてあり、後ろがまだ空いていた、後ろにもう一つ台を作り、その一番上にスピーカーから隔離するために、ネットワークを置いてみた、思った通りだ、見晴らしよくクリアーで静かなエネルギッシュな音になった、やはり素子も振動でかなりやられているのだと思った。
私のネットワークは6dBカットだ、つまりウーハーのハイカットにコイルだけ、ドライバーはローカットにコンデンサーとハイカットはコイルだけ、ツィーターにローカットコンデンサーだけである。
12dBでしっかり切る事より接点の減少とマイナスへのエネルギーロスを嫌ってこうしたのだ、狙いは見事に的中した。
12dBカットの時よりも明らかに音は滑らかになりスッキリした、いくらシンプルでもやはりアンプからみたらこれでもかなりの抵抗になるのだと思った。
今、コイルはムンドルフの0Ωコイルを使っている、しかし最近DIYオーディオの銅箔空芯コイルに変えようと思っている。
どうしても、チェロやガットギターの低音弦の音が、コンッ!っと耳に付くのです。
初めはボックスがある周波数で共鳴して鳴っているのだと思い、補強を考えていた、どうも違う気がするのだ、鉄芯のコイルはやはりどうしても飽和する気がするのだ、銅箔コイルはオーディオ再生帯域では、飽和しない、近々やってみるが、止まると良いなあ。
それと、なぜ固定抵抗が良いのか、私なりの解説をしたい、先ずオーディオは交流だ、プラスの中にはマイナスも存在する訳だ、プラスはマイナスのエネルギーを食べているとしよう、そこに抵抗が入ったらどうなるだろうか?エネルギーは一部戻される事になる、R2抵抗はマイナスへエネルギーを捨てている、でもそこもまた一部戻される、そのエネルギーがウーハーやツィーターのエネルギーとして追加される、だから低域が前にでて、ドライバーが落ち着き、重心が下がって聞こえるのだ、ツィーターへ追加されたエネルギーもカット以下の倍音成分となり、やはりウーハーの領域までそのエネルギーはおよぶ、マルチアンプやトランス式のアッテネーターはマイナスへエネルギーを捨てる事を嫌い作られたものだ、しかしウーハーにエネルギーが追加されないので、特にトランス式アッテネーターは余程太くて音質の良いケーブルで作らないと、ケーブルのキャラクターが主張して、ドライバーの音が明るく跳び跳ね、低域不足に聞こえる、私もそうだったがそれがクリアーな音と勘違いされる
。実はそうではなく、特にドライバーの音が跳び跳ねてうるさい事が多い、私のやっている固定抵抗では落ち着いた音でクリアーだが、ドライバーの音が跳び跳ねて聞こえる事はない。
オーディオはノイズ(ハム)とエネルギーロス(接点処理)との戦いだ。
どこまでやっても完璧などあり得ない、終わりのない趣味だ。
しかし、よく見受けるやってはいけない事がある、特にレコードプレーヤーの下に石(御影石)や柔らかいもの(ブチルゴムや鉛やソルボセイン)を敷くのは止めた方が良い、石は響きを殺すし、柔らかいものはそのままエネルギーロスに繋がるからだ。
私がさんざんやった事でもあるが、殆どがなき止めになっていないし、綺麗な響きが止まってしまう、これは逃げの方向だ。
敷くものは、黒檀やチーク、楓、桜の木(あまり過大に大きくないもの)が良い、これらの中から好きなものを選ぶといいだろう。
私はプレーヤーのキャビネットの下に青黒檀を細く加工して敷いている。
これもまた良いからとあちこち同じ木でやり過ぎては、音が濃くなりすぎたりするから、程度ものである、何でも程ほどにである。
今、ベイシーのファンシーパンツが落ち着いていて、軽く分厚く濃厚に渋く見晴らしよく、クリアーにパワフルにスゥイングしている。
全く歪みはない。
素晴らしい!
でも信じられないが、これはJBLの4560システムなのだ。
オーディオは楽しい地獄だ。
今日はここまで。