JBLでクラシック
久し振りで気を入れてクラシックをJBL4560システムで聞いてみた、今からするとDL-103で確かにうるさくは鳴らなかったが、最近気が付いた、クラシックはあまり聞かなくなっていた、周波数は確かに鳴っているが、心に響かなかったと話したが方が早いのか。
それで、SPUに戻した今、はたしてどのくらいのレベルで鳴るのだろう、ふと、気になった。
先ず聞いてすぐに分かるのは、楽器の定位が小さく、第一ヴァイオリンの数が増えて細かいところまで品よく再生されているが、ごちゃごちゃせずに実際のオーケストラの数に感じる、ピアノは肉厚で広がりがあり、明らかに以前より総てが鮮明に聞こえる、ビオラ、チェロ、コントラバスが分離していてその音の差が明確である、この鳴り方はDL-103の時は確かになかった。
でも、ジャズを聞いている時はあまり感じないが、私のJBLではクラシックは多少押し付けがましい感じがする、ここら辺りがやはりJBLはジャズだと言われる所以かも知れない。
JBLは(私のシステムは特に)やはりぶつかる音(打撃音)がお得意だ、特にドラムやパーカッションなどの鋭い肉厚なパルシブな音と言ったらいいのだろうか、どうもそこだけは他のメーカーのスピーカーと圧倒的に違うのを私は感じる、それが良いのか悪いのかは分からないが。
しかし切れの良いウッドベースかとなると些か雰囲気が違う、JBLのウッドベースは少しトロい、と言うか鈍く暗いイメージがある、私のJBLはボックスが4560なので、ボックスがかなり鳴っている、ある周波数が少し盛り上がり不鮮明になる、しかしそれがなくなると極端にさびしくなりつまらない。
それにしてもやはりSPUで聞くクラシックはひと味違う、私は色んなカートリッヂを使ってきたが、やはりクラシックだけは日本のカートリッヂでは上手く鳴らないと個人的に思う。
鳴らす周波数と抑える周波数が違うのだと私は思う、それをスペックだけで計れるならば何の苦労もないと思うが、技術的には優れている筈の日本のカートリッヂが、実際に聞いてみて長く使われないのはどうやらそのへんに何かがありそうなのだが、それが何かと聞かれると、返答に困ってしまう、日本のカートリッヂの音には、どこか爽やかさが足りない気がする。
やはり音楽的な歴史の違いとしか考えられない、日本人の好きな、濃いのびのない音と言うか、お国柄も色々あるだろう、鳴らそうとしている音は本当はカートリッヂを作った人にしか分からないのだろうか?
みなさん笑うかも知れないが、日本のカートリッヂはジャパニーズフュージョンや、Jポップならば低音がボコボコしていて、とても上手く鳴って感じる、オルトフォンをはじめ海外のカートリッヂはジャズやクラシックがとても上手く鳴る。
今日改めてクラシックを聞いてみて、そんな印象だった。
それとも、私は少しオーディオをやり過ぎて頭が疲れたのだろうか(笑)
いいや違う…真理は必ずある、カートリッヂは実は正確に音溝をとらえる事は出来ない、つまりある意味、楽器みたいなものだ、針先が音溝を拾いカンチレバーが歪んで動き、それがマグネットと反発して、コイルに電気として変換される、つまり歪んだ信号を歪んでないように電気エネルギー変換している訳だ、他の機器とはかなり違う方式なのをご理解願いたい、これさえ分かればトーンアームの微調整が、いかに大切で困難な事かご理解いただける筈ではないだろうか。