OrtfonSPUA/E
これはあくまで私の主観であり、もっと優れたカートリッヂはたくさん存在するかも知れない。
私は実にたくさんの名機と言われるカートリッヂを本当にたくさん使ってきた、同じSPUも色んな種類新旧使ってきた、しかしこれ程私が永く愛用しているカートリッヂは皆無だ。
それはなぜか?
使いこなすのは実に難しいが、決まった時これほど私の耳を魅了するカートリッヂが他にないからだ。
私はDENON DL-103を頑張って暫く使ってきた、個人的に、オーディオの原点に再び戻ってみる必要があったからだった、そして音の立ち上がりと、どうしても鳴らないレコードがあることに気が付いた、以前は聞いていたクラシックや、ロックをあまり聞かなくなっていたのにやっと気が付いたのである、そして、DL-103はもう一旦卒業だろう、そう思ったからだった。
それでまたSPUに戻り、最近クラシックやロックを聞いている、そしてやはり以前気に入って使っていたSPUは素晴らしいと改めて思ったのである。
今日ロジャーウォーターズのライヴ イン ベルリンを聞いてみたのである、全くDL-103とは鳴り方が違う、つまり聞いていて美味しいのである。
物凄い芯を伴った迫力なのだが、全くうるさくないのである、これは最早スペックや理屈は通用しない世界だと思った。
DL-103は確かに同じような音は出るのだが、心みたいなものを感じない、このカートリッヂ(SPU)は必要な人がいたら手放すつもりでいたのだ、だからしっかりとしたところで、メンテナンスしてもらったのだ。
結局それが良かったのだろうと思う、特にギターの高音やシンバルの音の芯は素晴らしいものがある、私は最近コーラルのツィーターH-105の品位が低いのかも知れないと思っていた。
全くそんな事はない、私のドライバーはJBLのLE-85のダイアフラムをUSAラジアンに取り替えてある、振動板はアルミである、だからコーラルのH-105もアルミの振動板なので音質があっているのだ、つまりこれで良かったのだと思う。
私はツィーターをTADのET-703に取り替えてしまうところだった、ドライバーのアルミの振動板と合わさると多分その音はおとなしく少し物足りない筈だと今は感じる、JBLはアルミのダイアフラムだ、コーラルもJBLに追い付け追い越せだったからコーラルのH-105で揃っている、それと同じTADのツィーターET-703はTADのドライバーと揃っているのだと思う。
それをOrtfon SPUA/Eは私に気付かせてくれたとも言える、それは違うよと、SPUもはじめは、正直ここまで鳴っていなかったのだ、鳴らしてるうちにエージングが進み、少しずつ目覚めて来たのだ、日に日に情報量が増えて、音の角みたいなものがとれて滑らかになってきた。
まだまだ変化していくと思う、何かとんでもない事が起こる前触れなのではないか、これ以上もっともっと先へ行きたいのだ、ここに止まっていたくはないのだ、人生は短い、自分が定めた理想とする音、そこに近付いている、そんな予感大だ。
しかし、ロジャーウォーターズのライヴインベルリンは素晴らしい録音だ、アナザー ブリック イン ザ ウォールをこのライヴではシンディーローパーが歌うのだが、そのドラムの音が尋常じゃない位かっこいいのだ、私は幸せな男かも知れないが、聞いていて頭が飛んでしまいそうだ。
でも、ユニット(ウーハーJBL 130A)はもっと低い低音まで鳴っているのだが、今の我が家の距離ではいかんせん距離が足りない、この距離では4560はまだ重低音にならないのだ、悔しいっ!
Ortfon SPUA/Eよ永久に。