38㎝スピーカーが消えた音
こう言った方が良いのかも知れない、大きなスピーカーユニットが本当に軽やかに鳴った。
みなさんはそんな馬鹿な、と思うだろうが、本当に鳴れば小さなフルレンジも、38㎝ウーハーも似たような鳴り方をするものなのである。音楽再生に大切なのは、正確なユニットの振動板のレスポンスである。つまりソフトに入った情報をそのまま歪めず、正確に鳴らす事である。
私はある意味、その鳴り方をずっと求めていた。しかし、ただ一つだけフルレンジと違うのは、大きな振動板故の甘さから来る、適度な分割振動による、耳で感じる低音の甘さ、そして動作が遅い為、重く感じる低音である。普通はそれが38㎝ウーハーの魅力となる。私はそれが嫌いだった。
今回、私は素材を適度に使い、オーディオシステムの数ヶ所に施したのである。効果は確かに昔から認めていた。
はじめは、どうせ大した事はないだろう、正直そう思っていた。
最高だと思っていた音は、まだある観点から見ると全く駄目で、更にその遥かに先があったのである。
付帯音は、私も確かにずっと気になっていたからである。しかしどうにも煮詰まっていて、対処の仕方が分からなかった。
それが今回の実験内容である。
正しいものは正しい。良いものは良い。
知らない事を知らないと言えない人間は、結局、駄目なのだ。レベルはそこで満足していて、止まってしまうからである。つまり他人は駄目で自分は常に最高。
こんな事をブログに書いている事自体、馬鹿みたいな話だが、これはとても大切な事なのである。
でも音はまだまだなのが分かった。
貴方のオーディオは正にボケボケである。いつまでも静観してないで、何とかしよう。
小さなフルレンジは低音が少ないのではない、余計な分割振動がないからそう感じるのである。大きな38㎝ウーハーは、低音が豊かなのではない、単なるボケているだけである。所謂ダンピング特性が低く、ドロドロなだけである。だから本当に低い周波数迄、沈み込んだ低音が鳴らないのである。
かえすがえす思うに、行っている実験内容が公開できないのが、とても、歯がゆく、申し訳ない。
ウエスタンスピリッツの38㎝ウーハーは、小さなフルレンジ程ではないが、もうドロドロではない。
特に、JBLやアルテックの38㎝ウーハーはどこもボケボケでドロドロだ。絶対ちゃんと鳴ってなんかいない。ましてやダブルウーハー等とんでもない。
みんなもっと頑張れっ!ちゃんと鳴らせば必ず答えはでる。本当に鳴ったウーハーはボコボコした音ではない。
何処が大切か?それはシステム全部だ。そのトータルバランスが大切。センスが必要、絶対に機材じゃない。
ならばお金がないと音が悪いのか、優れたものを購入すれば音が良くなるのか。そんな事はない、高価なシステムを見ただけで、値段と美しいフォルムに圧倒されてるだけである。
本当に一億近いハイエンドを私は何度も聞いた、しかし音は全滅である。どれも高価なものほど低音はボケボケ、中域は薄く、高域はギラギラで聞くに耐えない。
お金があるので、お店任せにしているからである。オーディオの事など少しも分かっていない。
お金を使っても使い道を誤ると音は良くならない。お金はかけるところがあるのである。
私はJBLの130Aを、まともに動作させるのに三十年を費やしたことになる。しかし、ネットワークを含め、もうあまりスピーカーを触りたくない。
しっかり鳴った38㎝ウーハーは、鳴ってはじめてそれを気付かせてくれた。
38㎝ウーハーが消えて聞こえる、これは位相もあった事になり、とても素晴らしい事である。