LCネットワークの設置
このお話は、ウエスタンスピリッツの主観によるものであり、総てのスピーカーシステムに当てはまるものではない。
ネットワークは、特にスピーカーボックスの中や上に置いてはならない。昔は何にも知らなかったのでJBL4560の後ろの所定の位置に3110をネジで付けていた。
音は開放的にならず、いつもモコモコしていた。しかし、その原因になかなか気が付かなかった。ある日、そのネットワークを外し、ボックスの上に置いてみた。
確かに幾分音は開放的になった。しかし、納得は出来なかった。でも部屋が狭くその時はセンスも腕も経験もなかったのか、他に置くところを思いつかなかった。
そして三十五年、やっと念願の自己所有の部屋を持てた。借りてる部屋ではないので、自己責任に於て、ある程度何でも出来る。
ウエスタンスピリッツは、ずっと暖めていた構想を、去年実行したのである。強度のあるスピーカーの後ろの壁に、自作ネットワークを吊り下げたのである。
それでも尚、スピーカーからの音圧や振動はゼロではないが、耐震構造に優れた新居の壁は強固である。
スピーカーから隔離して、壁に吊った自作ネットワークは、全く違う音になったのである。音が穏やかでクリアーになり、錯覚かと思った程だった。
壁に吊り下げたネットワークは、静かで動作が正常になったと思える。ウーハーのハイカット、ドライバーのローカットとハイカット、ツィーターのローカット、各々独立したチークの板にしっかり優れた部品を留めて作ってある。
なので、左右合計六個のネットワークが、各々壁に吊られた事になる。しかも、コイルとコンデンサーの位置は、方向を考えて、お互いがほぼ干渉しないように設置してあるので、極限に近い状態になっている。
ウエスタンスピリッツは、コイルとコイルの距離やコンデンサーや抵抗は各々最低でも、10㎝以上離して、その各々の向きも考えて、干渉しない様に設置してあることも、今更話す迄もないだろう。
低音は引き締まり、中音は静かで、奥行きと広がりと情報量があり、高域は強く芯があり、太く奥行きが形成された。このネットワークを壁に吊った事で、今の独特なウエスタンスピリッツサウンドが形成されたのは間違いない。
でも試しに、ネットワークを再び壁から外し、スピーカーボックスの上に置いてみると、やはり開放的な音は消え失せ、聞いていられなかった。
そして再び壁に戻すと、全く別のシステムを聞いているかの様な開放的な広い鳴り方になった、ウエスタンスピリッツはこの作業を何度も日にちを改め、繰り返し行った。
本来は後ろの壁と更に隔離してしっかりした板にネットワークを吊ると、更に優れた鳴り方になるだろう。そして最後は、ホールの様な話響きを作りたい、これからの課題である。
オーディオとは色々実験して、実験前と比べ、こちらの方が少し良い、これを積み重ねていくものである。安易に機材を買い換える事ではない。
行った内容が、少しずつ積み重なり、最後には大きな差になる。これだけは、ブログを読んでるだけでは、永遠に分からない、やった者の勝ちである。
ネットワークは、スピーカーの中や上に置いてはならない。スピーカーの振動や高周波ノイズから隔離する必要がある。