お客様のご試聴結果
今回の試聴は、よくこのblogに登場される船橋のIさんです。
そしてもう一言、私はこのblogを通して、自分のシステムが一番と自慢している訳ではありません。
自分が行った様々な実験結果や、お客様達が語られた言葉と内容を、そのまま呟いてるだけです。
では本題に戻ります、去年の暮れにお会いして以来です。Iさんは今年の三月で定年をお迎えになりました。
長い間お疲れさまでした。
今日は、東京メトロ東西線行徳駅で待ち合わせ、以前私のblogをお読みになり、行ってみたいと仰ったステーキ石井に行きました。
私も食べたかったので、ちょうど良いです。Iさんはステーキソースが独特で美味しいと言われました。今日は、常陸(ひたち)牛ステーキ定食を食べました。
その後で、マイセン珈琲館へ行き、私お気に入りのケニアAAを飲みました。Iさんも好みだった様です。私はこのコーヒーが、ステーキ石井で食べた後に合うと思います。
そして、ウエスタンスピリッツのご試聴をされました。
全体的に聞きやすく、特に低音のリアリティーが素晴らしい、スピードが早く切れが良い、拍手の音がとてもリアルで、まるで客席で聞いてる雰囲気そのものだ、ヴァイオリンのピチカートも素晴らしいと話されました。下手なホールより聞きやすいかも、と仰いました。
スピーカーは二本しかないので、普通は拍手も前から聞こえて来るのですが、こちらが客席にいるような感じが出たのです。
そうなのです、リネン外被のリッツ線になってからこの鳴り方になったのです。
Iさんは、もしもウエスタンスピリッツの音を95点とするならば、我が家の鳴り方は75点ですと話されました。
そうなのです、私が色々音質改善を行って来ました。しかし、未だにウエスタンスピリッツを越える事が出来ないのです。
これが、先日からお話ししている、自分を越える事の難しさなのです。私がIさんのシステムに手を入れ、ウエスタンスピリッツの鳴り方を越える事が出来た時、私は初めて自分を越える事が出来るのです。
そして、私が今まで行って来た総ての音質改善は、私が行ったのではなく、何かに導かれ、まるでやらされていると言った方が良い様な感じだったのです。不思議な感覚でした。
そして今は、その何かがシステムに取り憑いた、そんな雰囲気の、ゾッとすると様なリアルな鳴り方なのです。
新居に越してきてから、まるでピンポイントに失敗なく、何かに導かれる様にここまで登りつめたとしか言いようがありません。
ウエスタンスピリッツのオーディオは、もう多分終わった。そんな感じが致します。
でも、私はまた近々、必ず次の扉を開けるでしょう。
ウエスタンスピリッツの音、それは、桃源郷の様であり、正に奇跡のサウンドなのです。
昔Iさんは私に言いました、「元音そのものを鳴らすのが私の目的です」と。私は言いました「それは無理ですがやってみましょう」
私は出来ないと思いましたが、それから二十三年かかり、嘘の様なその音を遂に鳴らしました。
Iさん、ご試聴お疲れさまです。今後とも末永くウエスタンスピリッツを宜しくお願いいたします。
そして、いつの日かウエスタンスピリッツを越えましょう。これは私の為でもあるのです。