蓄音機の音
オーディオをステレオで聞くにつれ、八年前、所沢で聞いた、上質でしなやかだった素敵な蓄音機の音が忘れられないのです、音や演奏がとても生々しいのです。
蓄音機は今で言うドライバーと針先が繋がった様な構造で、フルレンジの様なものです、動力はゼンマイなので、電気的なものは何にもありません。
その音は鋭角で品格があり、音の芯がしっかりしていたのを覚えております。
録音が古く、針先がレコード盤と擦れているので、歪みは確かにあるのですが、生々しくフレッシュで、圧倒的な存在感がありました。
やはり、電源を使い再生してるものには、どんなに頑張っても限界を感じます、蓄音機は、再生周波数は狭いのですが、不満は感じないのです。
でも蓄音機には一つだけ欠点があります、ボリュームがないため音量調整が出来ないのです。
とても高価でしたが、素晴らしかったです、あの音が忘れられないのです。三十畳程のホールで朗々と鳴っていました。