他愛もない幸せ
我が家の朝食は遅い、先ず家内が七時半に起きてゴミだし、誰も居なくなった一階の空気の入れ換えと仏壇にお線香、私は八時半に起こしてもらいブログを更新する。
お風呂をぬるめに入れて、私が先に入る、そして家内が入り出てくるのが十一時頃、それから家内が朝食を作り十一時半頃から食べる。
そして家内が食器をを洗ってる間、私は一服してソファに座っていると、キユーピー三分クッキングが始まる。
この時が一番幸せな時だと思う、家内なりに私の栄養を管理してくれるのである。
夫婦は奥様が先に天に召された場合、旦那は食べるものが出来合いの脂っこくて塩辛いものが中心になるため、どうしても体調を崩し、体を壊し後をおうように亡くなってしまう。
ご多分にもれず私もそうなるかもしれない、今は家内がいるからまだ少しはアルコールを控えているが、居なくなったら昼間っから飲む可能性がある。
今この時を愛おしみ大切にしたい、食事だって簡単に作れる訳ではなく、黙って出てくる訳ではない。
心底ありがたい事なのである、二人でシャンパーニュを飲むのも悪くはないが、二人は役割分担しながら生きて来た。
独りになったら全部自分でやらなければならない、考えただけで大変である。
奥様を亡くされた方に言われた「今奥さんを大切にしなさい、亡くなってからでは感謝の言葉は伝わらないよ」と、そのとおりだと思った。
私は父と弟を亡くしてる、父は八十六まで生きたが、弟はまだ二十四歳だった、とても寂しかった、この悲しみは多分、永遠に消える事はない。
家内に先立たれた時の事を思うと息が出来なくなる「今のうちに大切にしよう」そう思う。
家内は私より十一歳若い、しかし弟のような事もあり、命に順番はないのである。
人の幸せなど他愛のないものです、特に良いことも悪いこともない、平凡な一日が実はどれだけ幸せな事なのか考えてみてもらいたい。