深夜の小音量再生
このお話は少し前の内容です、そしてあくまでも個人的な主観です。
このタイトルは何年ぶりだろうか、一旦寝たが眠れなくて、三階のリスニングルームへ上がって来ました。
ここは関東、梅雨にはいって急に寒くなり、昨日も今日も雨、今も少し強く降ってます。
この部屋は雨音ひとつしません、時計をみると午前一時です。
聴くのは当然アナログです、聴いたのはドイツアルヒーフ盤の2533 133コレルリ ヴァイオリン・ソナタ集です。
以前聴いた時は、音量が小さいと痩せて情報が埋もれてしまい、退屈で聴けませんでした。
その時はまだノイズカットトランスを総ての機材に繋いでいました、そしてたえずウーハーからノイズが聞こえていました。
今はノイズカットトランスを全部外したので、ノイズは全く感じません、音は霧が晴れたように、クリアーでチャーミングです。
やはりノイズカットトランスを複数繋ぐと、ノイズカットトランスどうしが干渉するのと、情報量ががっくり落ちます。
それと去年自作したオーディオラックもしっかりしていますし、何よりこれも去年完成させた、ノンシルクのリッツ線ケーブルに総て取り替えた効果だと自負しております。
とてもしっかりした太く濃い音質で、しなやかな音になりました。
太く濃い音とはいっても、派手さはなく、一切のこもった感じはなく、鮮明で穏やかなのです。
最近普段からあまり大きな音を聴かないため、耳が小さな音量に慣れたのもあるかもしれません。
もう一つ去年買い換えたtechnics SPー10Rも変化がとても大きかったです。
ターンテーブルマットは、SAECのSSー300で、トーンアームも同社のWEー308SXどちらも名機です。
ターンテーブルマットは、technicsオリジナルがいいなどと話してる方がいらっしゃいますが、それは木製のキャビネットを使っているからだと思います。
ウエスタンスピリッツはSHー10B3です、以前はSPー10MK2を使っていました。
その時に木製や金属を合わせたハイブリッドキャビネットは、色々な木材や金属を合わせ試しましたが、やはり性能を発揮出来ず、それからはSHー10B3を使っています、このキャビネットはtechnics渾身の贅沢な逸品と思えるからです。
このキャビネットにそのまま載せ換え可能と聞いたので、購入したのです、もしSLー1000Rだけなら購入しませんでした、値段ではなく私は音です。
このターンテーブルは、金属でも木製キャビネットでも上手く鳴りません、私がなぜSAECのターンテーブルマットSSー300を選んだかで、分かる方には分かると思います、音のバランスがとれるのです。
カートリッヂはOrtofon Cadenza BLUEです、ブラックやウィンドフィールドの方がいいと言われる方もおりますが、私は値段で決めたのでなく、自宅で試せる環境なので、散々比べてBLUEにしたのです、コントラプンクトbも聴きましたが、そちらも良かったです。
想像出来ると思いますが、現代的でクリアーな方向の音だと思います、しかしその差は私の想像を遥かに超えたのでした。
SAECの特にWEー308SXはとても神経質で、なかなか一点決まりませんが、時間をかけて調整したおかげでかなりの音になりました、しかし今でも調整は終わりません。
色々なトーンアームを使って来ましたが、現代的なクリアーな音質を求めると、やはりWEー308SXになります。
色々なシステムを聴かせていただきましたが、やはり我が家に帰り聴くとホッとするのです、私が好きな方向へ調整したのもあるとは思いますが、個人的にそれだけとは思えません。
今クラシックを小音量でたくさん聴いてみて思います。
私はつくづく類い希な人間だと思います、紆余曲折ありましたが、ピンポイントで間違いなく今のシステムへ導かれるように歩いて来たと。
そしてそんな自分や集めた機材を誇りに思います。
ヴィンテージの魅力も確かにあります、しかし私はそれも通って来ました、どうしても私はこの音でないと駄目なのです。
僅かな回転ムラを感じたり、音に少しでも違和感を感じると、もう聴いていられないのです、私は違和感恐怖症です。
深夜の小音量再生はそんな事を気付かせてくれたのでした。
今USA盤のマーキュリーSR90199が、とても素敵な爽やかな秋風のように鳴っています。
指揮者はドラティーです。
このレコードは並大抵では鳴りません。
ウエスタンスピリッツは私的にはまだまだです、もっと異次元まで鳴らしてみたいです。
オーディオブログは尽きません、そしてオーディオに終わりはありません。
長々書きました、おやすみなさい。