荻窪ラーメン丸福
今日も、オーディオのお話しではありませんが、暫しお付き合いいただけたら幸いです。
昔、荻窪に丸福と言う、とても美味しいラーメン屋さんがあった。私はいつも大盛り卵チャーシューメンを食べていた。
卵とは鷄ひき肉の入った醤油味の硬茹で煮卵である、それを必ずトッピングしていた。
今残っている春木屋さんとはスープが全く違う。個人的に春木屋さんへ行くならば、京王井の頭線の永福町大勝軒に行く。
丸福はいっけん普通の鷄スープのラーメンに感じるかも知れないが、よく味わって食べてみると、他を寄せ付けない深い味わいがあった。
スープを最後の一滴まで残したくないので、いつも完食していた、と言うよりはおいしいので飲めてしまう。詳しいお話は分からないが、かなりの負債を抱え倒産してしまったらしいのだが、また食べたくて仕方がない。
丸福で食べたあと私はいつも邪宗門(喫茶店)でアールグレイ(紅茶)を飲んで小さな音でかかっている音楽を聴きながら煙草をたくさん吸った。
マスターのフロタさんは、私が来店すると下から上がって来て、オーディオやマジックのお話をした。そしてそのお店にはオーディオがあるから、当然ウエスタンスピリッツの昔の絹巻きケーブルがCDに繋がっている。
今となっては懐かしいが、そのフロタさんも亡くなって久しい、フロタさんは肺癌だった。ご冥福をお祈り致します。でも奥様が未だに邪宗門をひっそりと営業しているかもしれない。
今も確かに荻窪に同じ名前の丸福は存在する、見た目は似ているが、味は全く似て非なるものである。
荻窪の丸福、もう一度食べたい、強く復活を望んでいる。