英ちゃんの目
今日はオーディオとは関係ない母のお話ですが、お付き合いいただけたら幸いです。
白内障手術をしてから一週間経ち、術後の検査をしに行ってくる。今回手術をしていただいたのは右目だが、まだ左目の手術が残っている。
その為か、今回は右目の視力だけが回復したため、今度は左目に思考が引っ張られ少し辛いようである。
母はどうしても過去からの習慣を変える事が出来ないのである。しきりに以前作っていた眼鏡を未だに使いたがるのである。
今回手術した右目は視力が回復したため、以前の眼鏡は左目にしか合わない筈なのだが、そちらの方が見えやすいと言うのである。そしてその話をして理詰めで答えを求めると意固地になる。
目というのは不思議な働きをしてるのが分かる。左右の目が揃って初めてまともな画像になる筈なのだが、脳が感じているのは少し違う様である。
つまり慣れというものがあるのだと思う。若い人が白内障手術をすると視界が開け激変すると聞く。しかし、母はあまり変わらないと話すのである。
個人的に考えると私は若い人の意見を信じてる訳だが、母があまり変わらないと話すのだから仕方がない。しかし、日増しに母の性格は穏やかになってきた。
以前の様に訳の分からない事で我をはらなくなったのである。元気がないとも言えるのだが、話を簡潔に出来る様になってきた。
私は個人的に、年寄り独特の余計な必要のない言い訳の様な言葉が嫌いだ。しかし、それがなくなり、今は聞かれた内容だけシンプルに返事が出来る様になり、話しやすいのである、これは凄い進歩だと思う。
我が家の中でどちらかと言うと、最近、母は孤立していたと思う。でも右目の手術の後、母は確かに変わった。言葉で旨く表現出来なくとも、やはり今まで見えなかった視界があるのも本人は気付かないのかも知れないが、あるのだと思う。
母よ、次は貴方が待っていた左目も視界が開けるよ、そして両目がよく見えて激変するよ、きっとね、だからしっかり治そうね、大丈夫っ!