歪みの少ないオーディオケーブル
今回私は更に28本捩ったリッツ線ケーブルを二組完成させ、丸一日たった、CDプレーヤーとプリ間とプリとパワーアンプを繋ぐケーブルである。
昨夜からずっとエージングCDをかけっぱなしでリピートさせていた、ほぼ24時間となった。
聞きはじめはつまらなかった、聞きながら考えていた、36本の時、同様、失敗に終わったのか、まだ分からない、現に私は四枚のCDを取っ替えひっかえ聞いている、駄目ならばこんなに聞いてられる筈がない、でもなんかモヤモヤしていてスッキリしない、いくらエージング不足とは言ってもこの音はないだろう。
でも、音は表面的ではないのだ、今までCDは表面的に私には聞こえていた、ある意味少し良い、奥行きが増して、前後感は出ているではないか。
鋭い音は減退したように感じていた、しかし鳴っている、つまり歪み感が減ったからかも知れない。
でも何かが違う、これはエージング不足の現象ではない。
そして、いったんCDを諦め、アナログに切り替えてみた、プリとパワーアンプの間のケーブルの音が気になった。
アナログの音は気に入った、スピーカーから音が完全にはがれていると言ったら良いのか、聞いてる私とスピーカーの間に時の流れをあまり感じない、そして音が生きている、奏者の動きが分かるのだ。
優しく、柔らかくクリアーな音が、目の前にパッと広がった、一言で話すと近所迷惑にならない素敵な音がする、なので、もっと細かい音を聞こうと、自然とボリュームが上がってしまう、これは聴力が減退した、年寄りの性ですが(笑)
それでいて迫力満点で、鋭い音がエッヂを伴い耳に来ないで、しっかり鳴っている、そんな感じだ。
少し前にお話ししたが、ケーブルが消えてしまったかのようなケーブルだ。
私は常々思ってきた、ケーブルが音色を持ってはいけないと、正に理想のケーブルなのかも知れない。
それでいて、これは信じられない事なのだが、シンバルの音は以前の倍はゆうに出ている、それがさりげなく鳴ってしまったのだ。
このケーブルの作り方で、スピーカーケーブルなのでシールドはしないが、ネットワーク迄と、ネットワークからツィーターまでのリッツ線スピーカーケーブルを作ったら、かなり優れた薄くならないシンバルの音が、素敵に鳴りそうな気がしてきた。
今回の、ウエスタンスピリッツの絹巻きリッツ線の作り方で、私が今まで感じていたリッツ線の音が完全に違っている事を知った。
今まで私が聞いたリッツ線(市販品)はどれも、音が薄く、高域が綺麗なだけだった、そんな事はない、これが本当のリッツ線の音だと感じる。
しかし、今までのウエスタンスピリッツケーブルは、リッツ線ケーブルとはひと味違う、聞いた感じ、芯と力がある、どちらも捨てがたい。
力を求めるならばウエスタンスピリッツの従来のタイプ、優しさや滑らかさやしなやかさを求めるならば、今回のリッツ線、そんな感じだが、リッツ線は、これから新たなリスニングルームで更に磨きをかけたいところだ。
しかしまた少し違和感が出てきた、何かおかしい。
あっそうか、アナログはまだエージング不足だ、しかしCDに繋いだリッツ線ラインケーブルは確かにおかしい、なぜだ?