[ お知らせ ]
この記事は、2018年11月7日に、FC2ブログからこちらのサイト(https://we-spirits.jp)へ
移転したものです。

3)素線径混合リッツ線スピーカーケーブル

このリッツ線実験は一定の長さで行っている。

遂に、ネットワークからドライバー迄のリッツ線が完成、繋いでみたかったスピーカーケーブル総て(ウーハーだけ今回は除く)がリッツ線になった。

ここまで真剣に勉強して、試聴を繰り返し作ったのはリッツ線では始めてである、達成感はあるが、正直かなり疲れた、今回実験しているリッツ線スピーカーケーブルは総て、まだ、みのむしクリップで簡単に挟んで止めているだけだ、来年新たなリスニングルームで再度試聴してみて、決定ならばしっかり半田で留めようと思っている、だから真価はまだ出ていない、半田で留めると激変するからだ、あくまでも実験段階だ。

まだ行程の中で、細かくなおしていかなければならないところがある、何かが足りなく何かがおかしいが今はそれが何かは分からない、まだ試作品で、粗削りではあるが何となく雛形は完成した、と言う感じ。

出来上がり、例の如く消磁のCDを二回再生、そしてエージングのCDを大きめの音で三時間再生、その後に試聴。

三時間鳴らした、早速試聴する。

先ずヴァイオリンを中心とした室内楽を聞いた、一聴して感じるのは、楽器や奏者各々の質量がある、滑らかで奥行きのある細やかさを感じる。

そして太い、ただ綺麗なだけの音ではなく厳しさもある、ドライバーにリッツ線を繋げる前に感じていた中低域の細さや薄さは、狙い通りなくなった、これは好ましい事である、リッツ線になりインピーダンスが変わり、ネットワークの動作が少し変わったのもあると思う、しかし、もう少し解放感と素直さがほしい。

弦楽器と弦楽器が合わさる所の音が、ハッキリと分離されていながらも繋がっていて、滑らかで品が良く、気持ちが良い、しかし後一歩何か気になる音がある。

次にマドンナのLA I SLA BONITAである、重厚な抜けの良い引き締まったドラムとベースが全体をバランスよく支え、シンセが右へ左へ違和感なく動く、マドンナの声は強く太く柔らかく若く張りがありとてもセクシー、ギターのピッキングの音は鋭角で広がりと奥行きがある、もっと低域は軽くなるかと思ったら全く違い驚いた。

次にマンハッタンジャズクィンテットV・S・O・Pである、今までで最大級の低いバスドラを始めて聞いた、ビアノの音はもう薄さがなく、ウーハーとドライバーが上手く繋がり、クリアーになった、とかくホーンシステムは、ホーンの音が強く主張する傾向にあるが、それが今回全く感じられない、トランペットのミュートの音は鋭く柔らかい、ウッドベースの音は耳に来ないが、とてもエネルギッシュで強烈である、カッコいい、サックスの音は太くお洒落で、軽いかすれたようなリードの音がする、シンバルの音は太く破壊的だが明るく跳ねた様な変な音ではない、多彩で遠近感がありライヴみたいだ、そして今回、このCDの新しい録音が際立った、物凄い躍動感である、しかし総てグッドとはまだ言い難い。

次にエリッククラプトンのアンプラグドを聞いた、歓声の音は賑やかだが耳には来ない、エリッククラプトンは左から右へ大股で歩いてきてギターを取りあげ、右のスピーカーよりも少し内側斜めにこちらを向いて座る、クラプトンが椅子まで歩いて来る低音が三歩ハッキリ聞こえた、ギターの音は特にクラプトンが鮮やか、シンバルのチキチキいってる音もとても多彩でハッキリしている、ボンゴの音は太くあまりぼんつかず明確に質量と共にそれと分かる、しかし残念ながら二曲目でクラプトンが床を踏み鳴らす音は、以前よりはかなり聞こえるが、やはり4560の限界を越えるのかまだかなり薄い、しかしクラプトンの声は元気よく聞こえてtears in heavenが悲しく切ない。

当たり前だが、スピーカーはユニット総てがしっかり耳で聞いて繋がらないと、全体的に上手く鳴らないと改めて思った、何一つかけていても上手く鳴らないのだ、今回ネットワークの固定抵抗の再調整をやっておいて良かったのかも知れない、そうでなければまた違う答えが出てしまったと思う、ものを変えるとはこう言う事だ、そのままそこに新たなものを繋いでも、差は確かに分かるがこれは研究なので、それではそれより先に行けない事になる。

総てをリッツ線にしてみて、特に音質の差が大きかったのは今回のネットワークからドライバー迄である、変えて聞いてみると、今からすると、かなりずぼらな鳴り方になっていた事になる、とても細かくて健全な音になった。

LE-85はダイアフラムが小さい、もっと正確で細かい神秘的な音がする筈だと以前から思っていた、そこだけはその通りになった。

しかしドライバーはまだダイアフラムに直接半田で留めてはいない、以前にプラスはウエスタンの0.6ф単線一本がダイアフラムと半田で繋がっている、今はまだ決定ではないので0.6ф単線にみのむしクリップで挟んでリッツ線を簡単にそこに留めただけなのだ、ダイレクトに繋げたら更に音は滑らかで静かになるだろう。

しかしウーハーも気になるところだが、今の状況ではスペースの問題で出来ないのだ、この結果からしてネットワークからウーハー迄のリッツ線がきかない訳がないが、やはり新居の広いスペースでしっかりやりたい。

主観だが、リッツ線は細やかで滑らかで繊細、奥行きがあり、強くて優しい歪みのないエネルギーロスが少ない現実的な音である。

少し分かった、今感じている違和感は多分、素線をまとめようと捩って作ったからではないか?それでは出てくる音に僅かにフィルターがかかる、つまりCが発生する、ケーブルは定数を変えられないフィルターである、それを忘れてはならない、しかしCも必要なのだ、リッツ線なので本当は今までの作り方と違うのだ、トホホである…しかし今回作ったリッツ線は、このまま少し聞いていよう、更なるステップの為に。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です