櫻井洋一さんのサウンド
一言では語れませんが櫻井さんのサウンドとは使ってる機材だけでは語れません、五十年ひたすらジャズを聴き漁り集めたレコードの数は凄い、そのコレクションの盤を総て理解し、沢山のアナログシステムの中からこのレコードはこれと選ぶセンスがどうにも素晴らしく粋です。
そして一枚一枚思い入れが深く総てをとてもよくご理解されている、私も四十年オーディオやって来て、あちこちたくさん聴き歩いててきましたが、この様な方ははじめてです、正直どんなジャズ評論家よりも詳しいです。
知識はもう到底追い付きません、その音には年輪のようなものがあります、プリアンプはGASのテァドラがたくさんあります、とにかく櫻井さんはUSA好きでボンジョルノのアンプにぞっこんのようです。
私もテァドラを何台か使っ来たので傾向は分かるつもりでしたが、櫻井さんの音はただパワフルなだけではありません、櫻井さんははじめてウエスタンスピリッツへ来られた時、CDをリピートさせかけておいたクラシックを二階から三階迄の階段のところで聴かれ、『スピリッツもかなり危ない音を鳴らす奴だなまいりました』と一瞬聴いただけで思っていたらしいのです。
そのとおりで、私は端整で潔い切れ味の鋭い刀のような音を求めています、私の事をこう仰いました『貴方はまるでスニーカーを履いた新撰組のような方だ』と。
危ない者どうし通じるものがあるのかもしれません、しかし、櫻井さんのレコードに対する知識は今となってはもう到底追い付きません。
それにしても、キャップレコードのジェーンモーガンのオリジナルレコードを選び私に聴かせてくれたセンスに痺れました、お部屋にその音楽が鳴り満ち溢れ、まるでその時代にタイムスリップしたかのようでした、言葉では表す事が出来ません。
しかし追い付く努力は必要だと思います、おこがましいですが、目標となったのです、やはり櫻井洋一サウンドは凄かった。
私がどんなにブログで語ってもあの凄さは伝わらないかもしれません、因みにどんなに雑誌でご覧になっても、システムの凄さだけがクローズアップされ真実は分からないと思います。
そのシステム総ては櫻井さんのコンセプトを持ってしっかり鳴っておりました。
やはりオーディオは機材の差だけではありませんでした、鳴らす方の思い入れと絶え間ない努力と、レコードや音楽、機材への愛着があの様な音を奏でるのではないでしょうか。
櫻井さんはこう仰います、『レスターのいた時代へタイムスリップしたい、そしてかぶり付きで聴いてるような雰囲気を鳴らしたい、その為にはその時代のものを使うしかない』と、櫻井さんの部屋の空気は、その音を鳴らす雰囲気がプンプンしております。
そんな感じです。
櫻井さん、お昼ごちそうさまでした、また伺わせて下さい、たまにはスピリッツのシステムも聴いていただけたらと思います。
ありがとうございます。