サナトリウム卒業
正直まだ足腰の痛みはあります、最近急激に可動域が広がり歩けるようになってきました、そして私はサナトリウムを出ようと思います、八月の中頃始まった痛みは日増しに酷くなりました、今までの痛みとは明らかに違うとても不愉快な痛みでした、右側だけ尾てい骨のあたりから太ももの後ろの筋肉がまるで針金にでもなったかのように激痛で伸びないのです。
言葉にするとこの様な感じです、おでんを食べるとき練り辛子を付けすぎると鼻にツンッ!と来て涙が出ます、涙は出ませんがあの様な痛みが歩くと尾てい骨から太ももの裏側に走るのです、痛くて一瞬呼吸が止まります。
個人的に家の中がバタバタしていた時で(母の入退院や私の健康保険の切り換え等)で我慢していたのですが、遂に我慢出来なくなり、何時もお世話になっている整骨院へ通い針治療を受けていました、何時もなら2~3回通っている内にどんなに痛みが酷い時でも少しは改善されていたのです、しかし改善されるどころか痛みは増すばかり、流石の院長も首をかしげていました。
そしてテレビで観た薬の飲み合わせによる副作用が気になり、私なりに色々ネットで検索してみたのです、するとそれまで病院で処方された飲み薬二種類がヒットしました、正に症状が酷似していました、しかしネットはあまり信用していませんでしたが、あまりの痛みの酷さに我慢出来なくなり家内と話し合い家内も色々調べ賛同してくれました、試しに二種類の薬の内の一つの服用からやめてみたのです、いっぺんにやめてしまうと薬が特定されないと思ったからです、その薬の名前はロスバスタチンOD錠2.5mgです、高いコレステロール値を下げる薬です、所謂ジェネリック医薬品のスタチン剤です、因みにこの薬はコレステロール値を下げるのに私の場合とてもよく効きました、と言う事は…です。
九月十日に服用をやめました、2週間程で僅かに少し改善されて感じましたがあまり変化はありません、もう一つはフェブリク錠10mgです、こちらは痛風の原因と思われる尿酸を体内で作らなくする痛風の治療薬です、両方共に飲んで2~3日で確かに頭が重くなり便秘になり尿も出づらく合わない気がしてました。
こちら(フェブリク錠)は処方された医師に確認してその日から服用をやめました、それから三週間ほど経ちました、すると十日ほど前から痛みが毎日少しずつ減ってきて、今では歩き始めはまだ痛いものの腰が伸びて来て季節による気温や湿度も関係するのかも知れませんが、普通に歩ける迄に回復しました、因みに痛みの減り方が今は一進一退ではなく、明らかに毎日少しずつ減っています。
本当に歩けなかった時は、今年60歳の私がまるで90歳の年寄りのように深く腰を曲げても二十メートル歩けなかったのです、それがどれだけ辛かったかお察し下さい、最近迄激痛なので腰を曲げて歩いていました、その時から比べると今は視界も広がり別世界です、痛みを堪えていると周りが見えなくなるのです、多分明らかに薬の副作用と思います。
高い所からものをとるのも一苦労で暫く屈んでないと痛みは消えませんでした、それも今は大分楽になりました。
治る見込みも目標も全く見えないのは実に恐ろしく辛いものです、こう思いました『もう駄目だ俺の腰は治らない』と、この薬を処方した大学病院のかかりつけの医師に相談しても何の対処もありませんでした。
医師の仰るとおり整形外科へ行ってレントゲン検査をしても答えは的外れ、挙げ句の果てに『痛み止めを出しておきますから次のMRI検査結果迄様子をみましょう』と言われました。
その検査とは腰だけの検査でした、痛い右足を検査してくれないのです、私はこう思いました『MRI検査をしても腰だけしか診ないなら多分何にも分からないだろう』と。
我慢にも限度があります、痛みで自殺したくなるほどなのでやっとの思いでタクシーを呼んで病院へ行った訳です、あまりに腹がたったので次の日予約していた整形外科の検査と診察を家内と話し合いの結果、自己都合によりキャンセルしました。
内科の医師も整形外科の医師も薬の影響は考えにくいとの見解のようです、そんな私に事もあろうに内科の医師は、またロスバスタチンの治療は始めた方が良いとすすめて来るのです、お話しになりません。
こうなってくるとレントゲン検査や血液や尿検査や血圧を計るのも信用出来なくなります、色々調べた結果わかった事ですが、医師会で決めている検査の数値基準はかなり昔に設定されたものらしく、今は多少数値が高くても全く問題ないそうです。
そして私は決断しました『奇蹟は待っていても来ない、奇蹟は自分が起こそう』と。
検査の数値が高いより薬の副作用の方が私は恐ろしいと思います、今回ロスバスタチンをやめたからなのかフェブリクをやめたからなのか、飲み合わせによる副作用が原因なのかは医師ではないので分かりませんが、痛みはおさまって来たのです。
その副作用の出る確率が0.02%であろうがなかろうが、現に私は地獄を味わったのです、服用をやめて痛みが少しずつ減った、これが総ての答えだと思うのです、痛みはない方が良い。
まだ時間はかかるでしょうが、私はやっとサナトリウムを卒業するのです。
根本的に、本物の病気は治りません、薬で数値だけを操作してるだけ、本当に病気が治った訳ではありません、しかし痛みは違う、余程特殊な病気でもない限り痛みは治るのです、その痛みが薬の副作用なら、服用をやめれば時間はかかるでしょうが薬が抜けて来る事で治るでしょう。
痛みが減って来たのでサナトリウムを卒業して落ちた筋肉を回復させる事が大切です、まだ体力がないので休んだ分大変でしょうが、ゆっくり焦らず回復させたいと思います。
あの時気付かず薬を飲み続けていたらどんな事になっていたのか?考えるだけで恐ろしいです、私はこう思います『人は自然治癒力で上手く生活を改善することが出来たなら健康を維持できる』と。
私はそう信じます。