ホーン
ホーンの役目はドライバーから出た音を余計な振動をせずに、エネルギーロスなく正確に拡声する事である。
実に様々なタイプがある。一般的にはディフラクションホーン、マルチセルラーホーン、マンタレイホーン、ホーンプラス音響レンズ、蜂の巣型、金属、木製、開口部の丸い形や四角い形など細かく挙げればきりがない。
理想は一例だが、ウエスタンやゴトー等にあるストレート朝顔であろう。
それは何故か?
ドライバーのダイアフラムは丸い形をしている、ホーンと繋がるドライバーの出口も丸い穴である、では、その先、普通のホーンは四角い、そこで鳴きや何らかのエネルギーロスが起こると私は思う。
マルチセルラーは音が細かく見た目は神秘的である、でもやはりエネルギーロスは否めない。
型番は忘れたがウエスタンの朝顔タイプを我が家で聞いた事がある、滑らかで中域がふくよかな音だったがいかんせん奥行きがありすぎ、我が家は狭いので上手く鳴らせなかった。
しかしこの形のホーンを好む人達は何故かみんな5ウェイ6ウェイでマルチがザラだ、何故2から3ウェイでシンプルに普通のネットワークで組まないのか?いつも私はそう思う。
オーディオをやってる人達が辿り着く一つのステータスなのだろうか、私も若い頃はそうだった。
普通ホーンシステムはローカットが500ヘルツから1200ヘルツ辺りだ。
しかしいくらネットワークで切っても、資料に書いてある様に綺麗にスッパリ切れている訳ではない、むしろだらさがりに切れているのだ、そして例えば800ヘルツでカットしたとしよう、頭の中の常識でホーンのカットオフ周波数は500ヘルツからせいぜい420ヘルツもあれば充分に感じる、が、しかし、それが250ヘルツ迄のびていたらどうであろう?むしろ被ってこもった重たい音になると思うだろか、それが違うのだ、ウーハーとホーンはカット以下、カット以上の倍音で繋がっているのだ、ホーンのカットオフ周波数が低ければ、ウッドベースの弾んだ素敵な重心の低い音になることは実験結果で間違いないと思う。
350ヘルツカットのウッドホーンならばザラにある、しかし250ヘルツのホーンのカットオフ周波数のホーンで、JBLの1インチスロートがアダプターを使わずにそのまま付けられるホーンは一つしかない。過去の私のブログに型番を明記している、総て読んでいただきたい。
私は、これはあくまで主観だが、同じJBLでも375系は2インチでダイアフラムが大きく余計な分割振動を起こす気がするから、あまり正確なレスポンスを期待出来ず、エネルギーロスがあると思って今は使わない。
だからそのホーンには2インチドライバーは付かないし、おすすめいたしかねる。
そのホーンで、あえて少し高めの800ヘルツカットのネットワークでウーハーと繋ぐと、とても上手くいく筈だ。
ホーンのカットオフ周波数は思っているよりあなどれない、ちゃんとした根拠があり、そうなっていると私は思う。
500ヘルツよりは420ヘルツ、420よりは320ヘルツ、320よりは250ヘルツカットのホーンが良いと思う
しかしこれに気付くまでに私は30年かかったことになる。
トホホ…
カットは高くても、ホーンのカットオフ周波数は低い方がウーハーとうまく繋がる。