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この記事は、2018年11月7日に、FC2ブログからこちらのサイト(https://we-spirits.jp)へ
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38センチウーハーの音

とは言っても色々あり、やはり一言で語れないが、あえて語ってみよう。

スピーカーのコーン紙は小さい程、正確なレスポンスをする筈だ、それはいまさら語る事もないだろう、でも簡単に通り過ぎる訳にいかない。

それは何故か?
スピーカーにはセンターに半円の飛び出たキャップがある、そこがウーハーを動かしていると思っていただいて構わないと思う、つまり真ん中でコーン紙総てを前後に動かして、空気を振動させて音を作っている、貴方が、傘をさしている状態を、想像していただきたい、傘を広げ、真横にかまえて前後に動かしてみたらどうであろう、凄い抵抗だ。

コーン紙は限られた時間の中で、多く振れるほど高い周波数、少なく振れるほど低い周波数となる。

当然大きなコーン紙の方が、低い周波数に有利なのは誰でも想像がつくだろう、しかし、先に私が書いた内容をよく考えてみてもらいたい、真ん中で大きなコーン紙を動かすよりも、小さなコーン紙を動かす方が、空気抵抗が少なく動かしやすい、とは思えないだろうか?もう一つ、大きなコーン紙は途中で形状が歪み、正確なレスポンスが不利となる、それが余計な分割振動になる訳だ、これは立派なエネルギーロスとなる、音に例えるとしまりのない鈍い低音となる。

しかし、小さなコーン紙では、大きな空気の量は動かせない、そのあたりにオーディオの難しさと醍醐味がある。

確かに大きなウーハーの方が、低音は耳では出て聞こえる、しかし、その大きさにも、さすがに限界がある、ウーハーは約10センチから80センチ位が一般的だが、私は色々使ってきた結果、38センチが一番使いやすく、音も何とか引き締められる、しかし46センチ位になってくると、もはや制御不能となってくる、と言うか、多分無理ではないかと思われる。

私はJBLの130Aであるから38センチである、たくさんのウーハーの中でも、コーン紙が軽く、先に書いた分割振動には、コーン紙が軽く薄い為、多少不利だが、あまり低い音階はでないが、私のウーハーは上手く鳴って来たと思っている。

さて、その38センチウーハー、かなりいろんなメーカーの色んなタイプがある、私の130Aや2220Aのようにコーン紙の軽いものもある、同じJBLでありながらコーン紙の重い2205やウレタンエッヂの2231A等があり、TADやアルテックや今はもうないがコーラルもあった。

ウーハーをそれらのどれにするかで、鳴らし方の全体像が見えてくる、出来るだけスピーカーシステムのユニットの、メーカーを統一した方が合わせやすいのは当たり前である。

ウーハーのコーン紙が軽ければ、レスポンスに有利なので、高能率となり、低い音階は不利になるが、素早い抜けの良い音になり、コーン紙が重ければ、低い音階に有利になり、ゆったりしたまろやかな甘い低音になる、TADの様にコーン紙が重くて、マグネットの磁束密度が高ければ、重厚でかつクリアーな余裕のある音がする筈だが、それもなかなか難しい、とにかくオーディオは、思ったとおり簡単に動作してくれないのである。

そして、大きなスピーカーにも小さなスピーカーにも、一長一短あるのである、各々に何処かが良ければ、何処かが弱い、使うこちらがそのどこを選択するかであるが、私は38センチが総てに於て優れていると、勝手に定義付けたい。

理屈でオーディオの音が成り立つならば、みんな似たような音になる筈なのだが、そうは問屋が卸さない。

合わせるボックスにもよるだろう、ケーブルにもよるだろう、使っているシステムのトータルバランスにもよるだろう、そして最後はやはり部屋だ、私は130Aを4560に入れて聞いているが、ボックスの音作りの効果で、先に書いた音と違い、かなりスケールのある、太く重厚な音になっている。

最後に、どんなに理屈で良くても、やはり小さなスピーカーで、雄大かつ余裕のある風の様な、柔らかな低音は出ない、だから私は38センチなのだ。

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