3)更なるケーブル研究
このリッツ線ケーブル実験は総て一定の長さで行っている。
やっと長さ一メートル0.08㎜150本で作ったリッツ線ケーブルが初期のエージングを終えた様だ。
かなりの鳴り方をする、しかしまだ何かが足りない、もう少し余裕みたいなものが欲しい、ギリギリいっぱいのアクセル全開の良い音、そんな雰囲気だ。
しかし高域はとても爽やかで美しい。
そして私は一つの答えを出した、これが上手くいくかどうかはやってみなくては分からない。
既に完成しているウエスタンスピリッツシールドケーブルの、芯がありセンターに色濃く定位するサウンド。
ウエスタンスピリッツケーブルは0.6㎜裸銅単線を四本捩って作って成功している、しかし裸銅単線なので六本捩ってもやはり単線だ、それを0.08㎜単線で同じ断面積に合わせて作ってみよう、長さは同じ一メートルとする、マイナスは同じ1.2㎜単線一本にしよう、断面積から割り出す径は一緒でも、リッツ線の表皮効果の改善効果は、凄まじいと思う。
計算してみた、0.6㎜単四本の断面積は1.1304だ、しかし、割り切れない。
それはなぜか、私の購入した0.08㎜単線は三十本で一つに束ねているからだ、実際同じ断面積にするには225本つまり7.5本になるが、出来ない、つまり七本にして210本にするか、八本にして240本で増やすかである、0.08㎜単線を四本の断面積と同じに(実際は少し太い)作ると0.08㎜単線を240本は、0.6㎜四本に対し8倍の表皮効果となる、因みに0.08㎜を下の210本で作ると、0.6㎜四本に対し7倍の表皮効果となる。
ならば、これは研究なので、リッツ線は大きな表皮効果を狙い、八本の240本から作ってみるのが王道だろう、決まり!
色々作ってみるのだが、リッツ線はなかなか上手くいかない、さて次なる240本リッツ線ラインケーブルはどの様な結果になるのか。
しかし、そろそろ何かの答えが出そうな気がする、私が気に入って使っている、スイッチクラフトの端子の穴に入るギリギリ(後0.6㎜一本は入る)だからだ、リッツ線ラインケーブルは本数がある程度決まって来ている。
私はその150本をCDとプリの間に繋げてみた、その前に私はCDプレーヤーをマランツSA7003から、二年間眠っていたマランツCD-72aのレンズをみがき、端子を清掃し交換していた、従来のウエスタンスピリッツシールドケーブルで聞いていた、SA7003とはかなり違い、かなりの音で鳴っていた。
0.08㎜を150本はCDでは物凄く再生周波数が広く、かなりの高域の改善があり、鳴らなかった重低音を再生した。
しかしその重低音は、まだ少し薄く感じる、今後に期待出来る、私はリッツ線のラインケーブルに初めてかなりの可能性を感じた。
リッツ線ラインケーブルは従来のウエスタンスピリッツシールドラインケーブルとは、また違った音だ、やはり甲乙つかない。