0.08㎜240本リッツ線完成
このリッツ線ケーブル実験は、総て一定の長さで行っている。
何となくこうなるのではないか、私は、ある程度音を予想していた、0.08㎜240本リッツ線ケーブルの音は、予想を越えた。
まだエージングも済んでいない、半田で完璧に焼けている、今回、そんなものすら感じないくらい素晴らしい、丸三日(72時間)後の初期エージング完了が待ち遠しい、今回は上手く行ったかも知れない。
リッツ線は、高域になるほど変化は分かりやすい、上手くいけば、全帯域に渡り、リッツ線の表皮効果の改善効果は絶大なのかも知れない。
しかし、もう少し低域が分厚くても良いかも知れない、0.08㎜単線が細すぎた為か?
前回は0.08㎜を150本だった、ピアノの音が細かった、あまり音がセンターに来なくて、少し寂しかった、今回センターも色濃く定位した、かなり満足である。
新しい日本の線だから?古いウエスタン線の音質?違う、作り方と被膜が音を決める、リッツ線をしっかり理解し、計算して作れば、リッツ線にもメリットあり。
今回私は雛形が出来ていた、ウエスタンスピリッツの完成していたケーブルである、0.6㎜裸単線を四本、目標がないと暴走する、今回、その断面積を狙ってみたのである。
今回使ったリッツ線は素材が市販品である、0.08㎜を30本で一束、0.6㎜単線を四本束ねたものと同じ断面積にするには、本当は0.08㎜単線は225本必要になる。
しかし30本単位を一本として販売されてる為、今回ドンピシャならず、8本合わせて240本にするか、少し細くして、210本にするか、選択を迫られた、私はせっかくの実験なのだからと、240本に決めて作ってみた。
アタック音はスムーズでJBL4560とは思えない鳴り方をした、普通JBLの低音は暗く重く湿っぽい。
それがいい感じにカラッとした、私はずっとこう鳴って欲しかったのだ、とにかく情報量が多く歪みが少ない、聞いていて耳に付きまとわない、次から次へとレコードに手がのびる、これは良い事だ。
ビルエバンスのワルツフォーデビィに入っている、ビレッジバンガード下の地下鉄の音?多分違う、あれはオーダーされたか、下げているのか、食事か飲み物をキャスター付きのワゴンで運んでいる音だと私ははじめて思う。
カチャカチャ行ってるので、テーブルに乗らなくなった食べ終わったお皿を、新たな料理を置くために、下げてる感じもする。
ゴロゴロッ!となっている、多分ウッドベースか、バスドラを録音するマイクが、偶然床の振動を通し拾ってしまったのだろう。
それが今回のリッツ線で分かったのだろうと私は思った。
だとしたらこれはとても好ましい事ではないかと思う、入ってる音は総て、それがなんの音なのかそれらしく鳴ってほしいからだ。
高域のバランスは崩さずにこのまま、低域を品よく太く出来るかが今後の課題となった。
一本一本の単線の太さ、その数、合わせるマイナス線との関係、プラスとマイナスとシールドとの距離、どこかにそのベストなバランスがあり、それはある程度、算数で割り出せる気がしてきた。
私は数学は得意でない、しかしやはりオーディオは芸術などではない、数学なのだと思う、そしてちょっとした閃きとセンスがとても大切だ、正に99%の失敗と1%の理屈にかなった上での確かな成功だ。
ただ聞くのが耳なので、曖昧なところがどうしても残る、それがオーディオなのではないだろうか?
私の部屋には、リッツ線ラインケーブルが、山の様に積み上がって来た(笑)