0.12ф108本のリッツ線スピーカーケーブル。
このリッツ線実験は総て定めた一定の長さで行っている、そして順をおって書いてる為にタイムラグがある、実際はリッツ線スピーカーケーブルの結果はもう既に総て出ている、そして実験は更に!更に!先へと進んでいる。
写真にあるのが、今回特注した0.12ф27本のリッツ線約5㎏と普通のCD盤である、大きさの比較の為に置いてみた。
かなり大きなボビンになってしまった、私はこのボビンを二つ注文した、と言うより一つの筈があまりの量の為に二つになった。
合計で約10㎏である、色んな素線の径と本数で実際に何度も聞いてみて、この径と本数のリッツ線の音が優れていないと、今回の数は特注出来ない、購入したとしても、これは単なる一素材に過ぎないからだ、失敗したら大変な損害になる、失敗は許されない。
私は今回、色々な素線の径を混合して作るのを一旦止めた、少し前に実験してみて、実は、間は公開していないが、その間個人的にかなり実験を続けており、ある程度結果は既に出ていたのだ。
遂にあぶり出したリッツ線スピーカーケーブルの素線の径と本数を合わせた丁度良い帯域バランス、それをこれから公開する。
その前に、ウエスタンスピリッツは、絹糸を強く巻き付け、ハンドメイドでオーディオケーブルをひたすら作ってきた、そしてその作り方を私はずっと信じてきた、リッツ線になって、やっと本当の効果を現したと思う。
普通の作り方では、同じ素線の径で、この本数でこの結果にはならないことを始めに申し添えておく、実際にスミチューブやスリーブを使い、普通に作って試聴してみて話しているのである、音が濁り、解放感がなく、うるさく、全くNGであった、個人的に石油系の皮膜が私は大嫌いだ。
物作りはたえず、情熱とたゆまぬ努力が必要だ、その先にしか優れた物は存在しない、理論はある程度必要だが、机上の空論で物は作れない、実験と努力と経験をひたすら積むしかない、お断りしておくが私は暇でやってる訳ではない、このブログもまた同じである。
今回特注し届いた、韓国製の0.12ф27本のリッツ線は、素晴らしい出来映えだった、韓国製は日本の線に比べ質や音が劣る?そんな事は全くない、それは偏見である、音が悪いのは作り手の腕がないからだ。
外側の被膜は、ウエスタンスピリッツの絹糸の巻き方と同じ時計回りの方向である、だから今まで使っていた0.08ф30本のリッツと合わせて一緒に捩る事は出来ない、まあこれは安かったので、他の所で使うかも知れないが、とりあえず今回のリストからは外れた。
一緒に捩って作ると毛羽立ち、どうしても汚くなり、見た目が悪い、人と同じで見た目も大切だ、見た目が汚いものからはやはり汚い音しか鳴らない。
それに少し捩らないと、平行にケーブルを作った場合、元に戻した時、中線の行き場がなくなりよれるので、今回極僅かに捩って作った、結果は主観ではあるが、綺麗に作れた、この対処の仕方も過去の経験から来るものだ。
線径の基準の太さは、今回も0.6фの単線だが、表面積は2.512となり断面積は0.5024㎜2となる。
計算では、ちょうど0.12фを25本で0.6ф単線と同じ断面積になる、以前、実際に作って聞いてみると少し寂かった、なので二本増やし27本にしたら音が一番優れていた、それ以上でもそれ以下でもなかった、それが今回特注した写真の0.12ф27本のリッツ線だ、ウエスタンスピリッツはその束ねたリッツ線一本を0.6ф単線とした。
そして、そのリッツ線の束を四本合わせてつくると、0.12фが108本となる、合計断面積は1.22112㎜2となる、0.6фを四本合わせた位の断面積だが、その表皮効果の改善効果は0.6ф4本と比べ5.4倍となる。
私のオーディオ仲間が、スイッチング電源と言うものを作られていて、以前どこまで線を細くしたら高周波のインピーダンスが顕著な差になるかその限界を実験したらしいのだ。
すると0.12ф単線が細さの限界だったと聞いた、それ以上細くしてみても、測定数値の変化は少なくなったと聞いた、私はその話をずっと信じていた。
その情報もありジャンルは違うが、私は色々な径の単線を耳で聞いてみた、その限りにおいて0.12ф単線は帯域バランスが一番優れており、一番音に癖がなかった。
正確に数値でやってる方には申し訳ないが、聞くのは耳である、耳で判断するのは本当は正確とは言いたいが、妙に納得出来た。
今回素線の径を混合しない0.12фだけでリッツ線スピーカーケーブルを作った。
素直な柔らかな音になりそうな気がする。
捩らないで作ったリッツ線スピーカーケーブルと違い、今回完成した0.12ф単線108本のリッツ線スピーカーケーブルは元の形に戻してもよれる事はなく上手く出来た。
作っていておおよその音質は分かるのだが、ストレスなく主観では綺麗に出来上がった。
《ファーストインプレ》 いきなり癖のないストレートでクリアーな音が鳴った、これこそ狙っていたリッツ線の音である、しかし大元のパワーアンプからネットワーク迄に使うには後一歩と感じる、後少し。
例の如く半田の影響はある、しかしこう鳴ったら、多分大成功の筈である、やっと先が見えて来たからだ、はじめてCEDAR WALTONのCD、CR73261はウッドベースとバスドラを軽く踏む低い重低音が分離して、引き締まった低音が下の方から鳴った。
後は、今はまだ乾いてる音が、総て良い意味でウエットになり、落ち着き芯が出て、あと72時間でしっかりしてくる筈だ、しかし後少し太い方が良い、それはなぜか、パワーアンプからネットワークの入り口だからだ、ここは大元なのでやはり倍の216本にしよう、明日作る。
そして今の108本はドライバーとツィーターに繋ごう。
作りにはまっている時は、素線の径の混合が良いと思っていたのだが、行程を考えていると色々ややこしいし、実際に音もややこしい、なので今回0.12ф27本のリッツ線を特注し、その束を四本束ね108本にして軽く捩り作ったのだ。
聞いているとその音に引き込まれる、今まで作った、たくさんのリッツ線は何だったのか?そう思う程の違いである。
しかし総ては過去があり、今がある、ここに行き着くまでのプロセスだったのだろう。
この音は、ウエスタンスピリッツでJBLを聞く限りにおいて、最早オーディオとは思えない。
遂にリッツ線スピーカーケーブルは完成したと思う。
オーディオ仲間に聞き、それを信じて作った0.12ф単線が、本当に良かった。
しかし特注する時に本数で暫く悩んだ、25本にするべきか、27本にするべきか?30本にするべきかである。
まだリッツ線としてはなかったので、細い線を本数分切り揃え作り、散々試聴を繰り返し決めた27本だったのだ。
しかし生の音になる筈がない、録音されてないのだから、でも似ている。
しかし、真価が分かるのは72時間後の三日目である。
そして三日後、私はドライバーやツィーター迄のスピーカーケーブルを今回の0.12ф108本で配線する事を決めた、パワーアンプからネットワークの大元は、216本が良い、これからも周波数帯域によって若干の本数の上下はあるだろうが、そしてラインケーブルも同じに作る事を私は決めた。
そして私が今回行った実験結果は殆ど総て(多少間は抜けたが)このブログに書いた、時間のある時に総て読んでいただけたら、ウエスタンスピリッツは作りは特殊だが、何かの参考になれば幸いだと思う。
後の本決まりは、出来上がったリスニングルームで試聴してからである。
本当に疲れた…でも続く。