ネットワークのマイナスケーブルを半田した結果
今回、少し時間がかかった。少し色んなジャンルやレーベルをじっくり聞いていたのである。やっと半田は融合したと感じる。
今聞いてきたが、ドラムの弾力みたいな音が追加された、これはジャズなのだが、ストリングスと合わさったCDがマンハッタンジャズクインテットにある。そのジャズのバックで演奏しているストリングスとの距離感があり、上手く分離していて奥ゆかしく、特に素晴らしかった。
しかし何故なのか分からないが、途中三日間位えらくつまらない音になった。考えるに、ドライバーとツィーターに繋げた新しいコンデンサのエージング不足なのかも知れないが、それも合わせてずいぶん馴染んで来たと思う。
先ずはこのお話から。オーディオはスピーカーの帯域バランスが整ったら、左右を完璧に近く音質や能率(dB)を聞いた位置で合わせていかなければならない。
左右のスピーカーが揃う、これは先ず、セッティング以前のお話である。
しかし、使っているユニット自体は左右揃っていると仮定しよう。必ず少しバラツキがあり、揃えようとしてもこれは無理である。
ネットワークで左右の音色や音圧や位相が揃わないと、当たり前だが左右が揃って鳴った時に違和感を感じる事になる。そして位相はユニットどうしの設置位置の関係がある。上下左右前後である。その中で肝心なのは特に前後である。位相はネットワークだけでずれる訳ではない。
何度も話すが測定器では合わせられない。聞くのは測定器のマイクロフォンではなく貴方の耳だからだ。
特に私は自作ネットワークである、大手メーカーの様にたくさんの部品の中から定数のあった部品をチョイスする事は予算の関係上出来ない。
なので、購入する部品一つ一つは高価になるが、精度を求めるのである。そして決められたものを流れ作業でひたすら作るのと違い、途中で定数変更が出来る。そこが自作ネットワークの勝るところではないだろうか。
今回マイナスを半田で留めたのも、去年、ドライバーLE85のダイアフラムをラジアンに交換したのもその為である、JBLオリジナルダイアフラムはペアで購入しても微妙に左右で違い、あまり揃わない。オリジナルが良いなど錯覚である。
しかしそれ故に、責任はいやが上にも己の経験と技量にかかってくる。なので慎重にならざるを得ない。今は昔のものと変わっているし、製造され時間の経ったものは、経年変化があり初期性能は維持されてはいないからである。
さて、少し話が遠回りしたが本題に入る。問題はやはり音がどうなったかである。結果、不安定だった接点は減り、マイナスのケーブルをしっかり半田で留めるのは良いと思う、左右が揃い音がしっかりしてくる。。
ウエスタンスピリッツのスピーカーはJBL4560BKを軸としたスリーウェイである。度重なる失敗の末に遂に帯域バランスと左右の音は、かなり整ったと思う。
しかし、話しは戻るが。揃っている筈の左右の帯域バランスや音圧はなかなか定まらなかった。
しかし、この症状は想定内である。これまで、みのむしクリップで簡単に留めて、部品定数を探っていたからである。さて、その違和感はどこなのかが簡単に特定出来ないのである。これは私の聞き方と耳が優れていないせいかも知れないが。
なのでじっくり一つずつ時間をかけて決めているのである。少しずつしっかり聞きながら判断して、良ければ半田で留めていってると言った方が早いかも知れない。
終わりから二つ目が今回のマイナスの接点処理であった。しかし他にもまだ不安な接点は何ヵ所か残っている気がする。それがだんだん浮き彫りになり分かってくる。
後はプラスのケーブルをネットワークに直に総て半田で留めるのであるが、これがまた簡単には出来ない。
先ずは簡単に接点どうしをクロスさせ、線どうしを乗せた状態で、軽く半田で留めて暫く聞いてみるのである。
この時、聞いてる内に、極希にドライバーに入っている固定抵抗の部品定数が動く事があるのである。今回は多分ないだろうが、そうなるとまたバランスが崩れる可能性があるのである。
定数を元に戻せば良いと思われるかも知れないが、そんなに簡単なものではないのである。
慎重に色んなソフトを聞いて判断しなければならず、これがなかなか難しい。全ジャンル上手く鳴らないと私は、気が済まないからである。その為にここまで馬鹿みたいに努力してきたのである。
私は何度もここで失敗を重ねて来た。後は神頼みである。このまま、このままと願わずにいられない。
でも今回、マイナスケーブルを半田で留めたのは大正解だった。
しかし、本当にセンスや経験がおありの方は一発で決めてしまう方が良いに決まっている。
私の様に時間がかかり、なかなか結果がでないからである。しかし人生をかけて作ったリッツ線ケーブルを聞き分けるシステムである。やはりしっかり決めたい。
今鳴っている、マイルスのトランペット(WALKIN’)の輝きは特筆ものである。
接点処理の仕方、それはオーディオの永遠のロマンであり、テーマである。
オーディオはこちらが間違えていない限り、絶対に期待を裏切らない。鳴らないもの(スピーカー)などこの世にない。