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この記事は、2018年11月7日に、FC2ブログからこちらのサイト(https://we-spirits.jp)へ
移転したものです。

お客様が結果をご試聴に来られた

以前システムの下や機材の下に「質量がある響きの良い分厚い板を敷いた方が良い」とご指摘されたお客様である。

私が、赤タモの集積材を敷いた結果、なかなかグッドです、と電話でお伝えすると、一週間後に再度ご連絡が入り、一度見て、聞いてみたいとの事だった。

オーディオの音は目に見えないので、実に分からない事だらけである、社交辞令のないズバリの意見を聞きたいと私も思っていた。

お客様とはシステムも床も全く違うのである。自信が揺らぐことはないが、やはり第三者のしっかりした判断をあおぎたい。

私よりも遥か先にこの実験を散々行った方である、大体の効果は掴んでいるとは思うが、こちらが間違えた方法をとっているかも知れない、そう思った。

私はオーディオを生業にしてるので、常に完璧をきしたい。その為に本日時間を作っていただいたのである。

さて、どんな試聴結果になるだろうか。

今日は試聴以前のお話しである、大変な初歩的なミスをしてしまった、こともあろうに昨夜19:00からアナログを全く鳴らしていなかったのである。CDはずっと鳴らしておいた。

先ずクラシックのCDを五枚聞いた、赤タモの集積材を二枚重ねて張り合わせ、スピーカーの下やラックや機材の下に敷いた効果は確かにある、以前よりは確かに良くなった。新しいリッツ線も効果がある。

しかし自分のシステムと比べ、音がこもっているとご指摘をうけた。

確かにウエスタンスピリッツのCDプレーヤーはマランツの安価なものを使っている。こればかりはご指摘を受けても仕方がない、お客様はエソテリックの最高級機種を使われている、マスタークロックジェネレーターもルビジュウムである、やはりかなわないと思った。

CDも、お客様と同等とはいかないまでも、もう少し品位の高い機種を探さなければならないと思った。

しかし、少し前に壊れてしまったマランツのCD‐72aは、音が力強くクッキリしていて良く鳴っていた、また修理をしてみよう。

次にアナログである。やはり音がこもっていてお客様がご持参されたアナログはどれも全滅との事だった。奥行きがないと話された。

そして半ば諦め、我が家のレコードを暫く聞いていた、鳴らしはじめてニ時間位たった頃だろうか、お客様がうんっ?今は音がこもっていないんじゃないか?と言われた。

私は座っている位置がいつもと違うので気付かなかった。お客様の帰宅時間が迫っていたが、再度お客様のレコードを三枚聞かせていただいた。

するとどうした事だろう、先程とはうってかわり、全くこもっていない爽やかな音に変化したのである。お客様が気付かれた、ひょっとして今日はカートリッヂ鳴らしてない?と聞かれた、夕べから鳴らしてないと私は答えた、ヤバい!!

原因は私の鳴らし不足だ、やはりカートリッヂは最低でも、お客様が来られる前に三時間は鳴らしておくべきだったのである。以前はそれだけは気を付けていたのに。

鳴らしておいてもカートリッヂは、再生を止めると三十分位でダンパーが冷えて固まってしまうが、再度鳴らして一時間もすると復活するのである。今日は鳴らしていなかった。

お客様は言った、この音ならばなんの問題もない、むしろ素晴らしい、奥行きもある、ヴェルディーのアイーダは、まるでメトロポリタンコンサートホールで聞いてるようだと言われた。

お客様は以前、仕事の関係上世界中たくさんの一流ホールのクラシックコンサートへ行かれている、メトロポリタンも何十回と行かれている。普段はそんな事を言わない方である。

最後別れ際「素晴らしかった、アナログでこんな音を鳴らしてる人はどこにもいない」と驚いていた。

そしてスピーカーの下に、もう一枚三センチの厚さの赤タモの集積材を追加するともっと良くなるとの事だった。

私は即返答した、「やります」と、私も同じに感じていた。アナログプレーヤーのキャビネットも、もっと質量と剛性を上げる事をお約束した。ツィータースタンドもウッドで作る事をお約束した。当然ラックの下のキャスターも外す事をお約束した。

とにかく安価なCDプレーヤーを除き、ウエスタンスピリッツの実力はかなり高いと驚いていた。

この結果のもたらすもの、それは、お客様のご指摘どおり、赤タモの集積材を機材やスピーカーの下総てに二枚ずつ張り合わせて敷いたからである。

そしてそれら総てを支えるリッツ線がしっかり作れたからだと思う。

今まで、今日のお客様がウエスタンスピリッツのサウンドをお誉めになったのはこれがはじめてである。まさにベタ誉めであった。

嬉しかったが、舞い上がってはいられない、やる事が山積になった。ここからはもう誰の足跡もない、さて少し時間を置いてやるぞ。

実践あるのみである、オーディオは、行った結果が良いか悪いかそれだけである、下克上の厳しい世界だが良い音を早く鳴らした奴の勝ちである。

これからがとても楽しみである。しかし、カートリッヂは鳴らしておくべきだった。

ご試聴感謝致します。

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