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この記事は、2018年11月7日に、FC2ブログからこちらのサイト(https://we-spirits.jp)へ
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カートリッヂの目覚める時間

カートリッヂのエージング時間の事である。間をおかずに最低でもレコードを四面かけるとやや目覚めて来る。

しかし厳密には三時間かけ続けていると、その後はかける程音は良くなっていく。

いくら長い間鳴らしていたとは言っても、針をレコードから上げて三十分もすると、そこからまたエージングに時間がかかってしまうのである。

カートリッヂだけでなく、MCトランスやヘッドアンプ、プリのフォノイコライザーのエージングもとても必要になるので、実際にレコードを再生して音を鳴らしておかなければいけない。

残念ながらそのエージングを、早く終わらせる方法はどんなに考えてもないのである。システムの鳴り方がつまらないと、その前に飽きてしまう(笑)

なので、あまり気の短い方には向かないと言えるだろう。またお時間のない方もあまり良い音を聞けないとも言える。そこは諦め、差し引きして聞いていただくしかない。

実際に行ってみれば分かる、本当に目覚めたアナログの音は実に素晴らしい。厳密にはCDも、最低でも一時間は鳴らさないと真価を発揮しない。

しっかりエージングしたオーディオの音とは、モタモタした音ではなくキビキビしていて柔らかで奥行きも広がりもあり、何よりもうるさくならない。

なので大切なお客様がご試聴に来られる時は、前の晩からCDはリピートしっぱなしにしておき、アナログは朝から出来る限り再生して挑んでいる。

それでも待ち合わせ食事の時間でアナログは駄目になってしまう。

私が伺ってからシステムに電源を入れられる方がいらっしゃるが、まともに動作する迄かなり時間がかかる、いつも私が帰る頃にまともに鳴り出す。

そしてこんな方も未だにいらっしゃる。オーディオのエージングの意味が分からないのか、電源を入れて直ぐに価値が分かると思われてる方がいらっしゃる。

聞かされる方はたまったものではない、留守の間にもしもの事があっては困る。その考えは理解出来る。しかし、電源を入れておいても大した差がないと話された方の音は汚く酷かった。

そんな音を鳴らされていて、真空管の300Bのお話を熱くされても理解が出来ない。

とにかくオーディオは時間のかかる趣味なのである。

カートリッヂは、時間をかけてこなれてから真剣に聞かなければならない。

時間をかけてこなれてから真剣に聞いてみていただきたい。今まで貴方が聞いてきた同じカートリッヂの音とは思えない筈である。

みなさんは、オーディオを知らなすぎるのである。一般的な高級オーディオを所有されてる方の音質のレベルはかなり聞かせていただいたが、せいぜい10点位が良い方で、ほとんどの方の音質のレベルは5~6点位である。

と言う事は一割も鳴らせていないと言うレベルなのである。オーディオはもっともっと鳴ります。鳴らないのは、ただお金にあかせて高級品を使えば音が良くなると思っているからである。

鳴らないのは機材のレベルでなく、貴方の経験不足と腕と感性が乏しいからである。

鳴るのにも鳴らないのにもしっかりとした根拠があるのである。

経験と腕は値段を遥かに飛び越える。私はそれを何度も目の当たりにした。しかし、こんな考えも古いのかな?もう誰にも届かないのかな?

一流品をたくさん揃えてそれでも音が悪い。車と同じである、運転手が下手ならば性能は発揮出来ない。一流品ほど使い手を選ぶ。

ならばカートリッヂやCDのエージング時間は、車に例えるならば、馴らし運転のようなものとご理解されたし。

慣らしがしっかりとした車は、確実に走りが違う。ならば、オーディオもまた同じと私は考える。

慣らしをしてないカートリッヂとは鳴り方が全く違う。

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