端正な音
オーディオの教科書に出てくる様な、整った音をJBLから鳴らしてみたかったのです。でもそれはかなり難しく未知の世界だったのです。
昔若い頃こう思いました、「JBLの音って汚いな」と、ちょっと聞くぶんには派手で低音が鳴って聞こえるのですが、高音はシーシーいってるだけで潤いがないし、中音は薄く乾いたようでショボくれているし、低音は鳴っては聞こえるが、あまり下に伸びず、ドカンドカンいってる。
しかし、私はどうしてもJBL4560BKのフォルムが好きで、いつか鳴らせる自信だけはあったのです。
そして、35年間悪戦苦闘して、やっと理想の音質に迄磨き上げる事に成功しました。
とにかくJBL4560BKを上手く鳴らすなど、とんでもないお話しだと言う事です。
しっかりした電源の必要性、ネットワークの作り方、その設置方法、ユニット各々の位置関係、またはそれらの設置方法、ボックスに敷くインシュレーターの質と音、スピーカーやオーディオラックや機材の下の振動、部屋の壁の馴染みや共振と響き。
二本のスピーカーの絶妙な置き方。そして、オーディオケーブルとその端末処理の方法。これら総てを根気よく丁寧に綺麗に妥協なく行ったら、今の様な端正な音になったのです。
私には時間があります、行動も早いです、年齢も55歳とまだ動ける年齢です。
しかし、一般の方がこのブログで色々音を改善する方法を見付けて読んだとして、一体私のような音にするのに何年かかるのだろうか、最近考えています。
最も早く音質を改善出来る方法だとは思いますが、順序があり難易度が高く、なかなかたどり着けないと思います。
船橋のIさんが良い例です、私と同じシステムをお使いになっていらっしゃいます。そして私がその音質改善に関わっています。
ウエスタンスピリッツとほぼ同じかそれ以上の事を私が行っているにも関わらず、なかなか我が家の音と並ばず、我が家の音と比べるとまだ違和感があったのです。
使っているケーブルもネットワークも同じなのです。なので分からなくなるのです。Iさんはマンションなので鉄筋です。ウエスタンスピリッツは木造の戸建てです、違う事と言えば、多少Iさんの方が部屋が狭いと言う事位です。
しかし正直、音質の差がこれ程大きいとは、今までの経験上思えなかったのです。でも最後は先のblogにかいたとおり、我が家をしのぐ音になったのです。
この経験で、私はオーディオを端正な音に仕上げるのは、並大抵でない事を思い知りました。
とは言っても、Iさんのサウンドは今やかなりのものなのです。しかし、これを生業にしてる私は、Iさんのサウンドをウエスタンスピリッツ以上にして差し上げたかったのです。また、それで当たり前です。
やはり、自分自信を追い抜く事は不可能なのでしょうか?そう思っていました。ウエスタンスピリッツの音は優れていて、違和感はないと仰る方が殆んどです。でも私にはまだほんの少し違和感があるのです。
これを解決出来た今、更なる秘策が出来るような予感があります。
JBL4560BKを、トータルで端正な音に仕上げるのは、並大抵な事ではありません。でもウエスタンスピリッツは、Iさんのシステムも含めて、大成功致しました。