ノイズカットトランス
外して三週間、ウエスタンスピリッツでは、かなりの情報量が鳴ってきました。
家内が反対しなければ、ずっと疑う事すらしなかったと思います。
そして、お話は少し過去に遡ります。以前使用していたパワーアンプ、CROWNのDC‐300Aが経年変化で遂に壊れたのです。CROWNはアメリカ仕様なので117Vでした。
なので新居を作る時に200V30Aの単独電源を六回路引いてありました。そこから117Vへ落とす2000Wクラスのノイズカットトランスを入れていました。
そして100V仕様のGASのパワーアンプ、アンプジラに交換してから音が良くなった事に気が付いたのです。アンプジラにはとりあえずノイズカットトランスはなしで100Vの壁コンセントに繋いで聞いていたのです。ただしウエスタンスピリッツは100V壁コンセントも単独電源を引いてあります。
そして、アンプジラのノイズカットトランスも購入しようと、家内に相談したところ、家内は「今まで言わなかったけど、ノイズカットトランスを繋げていくほど、音にモヤがついた気がする」と感想を話したのです。
ノイズカットトランスは、部屋の壁コンセントから機材迄の間に入ります。ノイズをカットしようと長い単線がコアに巻かれております。ウエスタンスピリッツが使って来たノイズカットトランスのコアは、オリエントコアでした。
単純に考えてみますと、長い単線で音は減衰して、コアの音も乗ってしまい、結果それらが付帯音となるのです。これはコアにファインメットの高級なコアを使っても、ファインメットコアの音が付く事を意味します。
電源は音質に関係ないと話される方がいらっしゃいますが、絶対にそんな事はありません、ノイズカットトランスの下に敷く木材の種類でも音はコロコロ変わります。
でも、この変化が分からない方の意見には賛同出来ませんし、この差が分からないのでは、オーディオは出来ません。
ウエスタンスピリッツのオーディオルームは、分電盤からそれぞれに小ブレーカーの付いた単独電源になっています。そして、一つ一つの容量も大きいですし、家電総てと、完全に分離されています。
その差は多分、はじめから歴然としていたのではないでしょうか?そして私は試しに、CDとアナログプレーヤーとMCヘッドアンブからノイズカットトランスを外し、100Vの壁コンセントから直に電源をとってみたのです。
初めノイズカットトランスを外した時は、音に力がなくなったと感じました。
ところが、次の日聞いてみると、そうではなく付帯音が激減した事に気が付いたのです。そして、鳴らしていない筈のシステムの音の情報量が、一晩で圧倒的に増えていたのです。
そして次第に音の分離や鮮やかさや、今までまだ鳴っていなかった、第六の低音が鳴り出していたことに気が付いたのです。
静かで柔らかでクリアーで開放的で底力を感じる様に変化してきたのです。
元(電源)がしっかりしていたら、余計な事はしない方が良いのかも知れません。
途中何度もノイズカットトランスを繋いで聞いてみたりしたのですが、もうノイズカットトランスは、ウエスタンスピリッツでは、聞くにたえません。
この結果の意味するもの、これはいかなるノイズカットトランスもノイズカットトランスの音になる、そう思います。
しかし、電源がしっかりしていない環境ならば、残念ですが、ノイズカットトランスは必要になります。
家内よありがとう。