ウエスタンスピリッツが目指す方向
一言で話すには難しいのですが、あえて語ってみましょう。
ウエスタンスピリッツはJBL 4560BKオリジナルのボックスに130Aを入れ、800Hzでハイカットしております、どんなにやってみてもこのカットオフ周波数i以外にありません。
ドライバーはLE85ですが、オリジナルダイアフラムではなく、(USA製のヘラ絞りのアルミのダイアフラム ラジアン)を使用しております。
何故オリジナルを使わないのか?オリジナルはインピーダンスの暴れもあり、中域が粗く薄い為です。
ホーンもJBLでなくCORALのAH‐500です、JBLのホーンはフレアーカット周波数が高く、130Aと上手く繋がらないからです、CORALならば250Hzまでのびるので、ウッドベースの弾んだ素敵な音階を再生出来るのです、ローカットはやはり800Hzで、ハイカットは8kHzです、レベルはマイナス7dBです。
ツィーターはエール音響のMODEL 1710Beで、振動板はべリリュームです、極限迄鋭く鳴る割には音に刺がなく、付帯音も感じず自然なのです、ローカットは8kHzでレベルはマイナス17dBです。
これら総てはイシノラボ特注のチャンネルデバイダーを使用し、マルチ駆動になっており、自分で話すのも変ですが、実にバランス良くまとまってると思います、何度動かしてみてもレベルもカットオフ周波数も、ここしかありませんでした。
普通のJBLでは中域が粗く薄い為、どうしてもALTECHの様に濃厚な中域が聞けないので、この組み合わせになるまでとても苦しみました。
こうなってみて初めて本当の130Aの素晴らしさを知ったのです、しかしものだけ揃っても上手く鳴らないのです。
お膳立てが上手くいかなかったのです、つまりスピーカーからの振動が大問題だったのです。
スピーカーからの振動で、他の機材の動作の邪魔をし音を汚し、スピーカー自体が鳴らなくなっている事に気が付いたのです。
今でもまだパワーアンプ三台が駄目なので、まだまだなのですが、かなりのレベルに来れたのです。
簡単に話すとスピーカーの下に10㎝の厚さの板を敷き詰め、その板とスピーカーの底面を1㎝浮かせ、ラックをしっかりしたものにする、そこに優れた機材を設置する、これだけでかなりのレベルになります。
そして機材各々に1000W程度の低磁束ノイズカットトランスを繋げる、これで更にレベルアップします。
ケーブルを優れたものに交換する、電源コンセントやピン端子を綺麗に磨く、更に更に音が良くなります。
かなりのレベルとは、ボリュームを上げなければいけないような迫力のないこけおどしのハッタリサウンドではなく、限りなくまともな音の事です。
当然極小音量でもとても魅力的な痩せないサウンドになっています。
ボコボコ、シャリシャリ、ギラギラ、キンキンサウンドではないのですが、音にはしっかりとエッヂがきいていて、楽器の定位が小さく、穏やかで静かで滑らか、低い低音は普通の4560BK+130Aの組合わせでは絶対に鳴らない筈の帯域も軽々と再生出来るのです。
文で書くのは簡単ですが、大変な努力の結果なのです、そして、いかなるジャンルも選ばずしっかりと鳴ります、ジャズしか鳴らないJBLなど本当のJBLではありません。
これは、ウエスタンスピリッツが目指す方向だったのです。
JBLは努力次第では鳴る事を私が証明したと思っております、世間のJBLの実力はそんなものではない、もっともっと鳴ります。
鳴るのにも鳴らないのにもしっかりした理論が存在するのです。