最近の英ちゃん
今日は母親のお話しです、しばしお付き合い下さい。
母はアルツハイマー型の認知症です、半年前に比べずいぶん進んで来ました、前のように一日中家にいて、冷蔵庫の中が腐ったものでいっぱいと言う状態ではなくなりました。
がしかし、奇行が始まりました、ゴミの分別が出来なくなりました。
日々の食事はもう作ることは出来ませんが、一日おきくらいに自分でスーパーへ行き買ってきて食べています。
なぜ我々若夫婦が管理しないのかですが、出来る事を取り上げたくないからです。
母は未だに六月に亡くなった父の死を理解できないでいます、近辺の人に『お父さんはいま入院している』と話しているようです。
私は父の死を毎日母に伝えていますが、一分も覚えていないのです、そして、昔かかっていた病院の薬をたくさん隠し持っているのです。
それを毎日、風邪だ、風邪なんだと話して、関係のない精神安定剤を飲んでいたのです、私は『この薬何?』と聞くと『風邪薬』と嘘をつくのです。
認知症になってから母は、とても薬を必要とします、とにかく何だか訳が解らないですが、一年中風邪なのです。
その薬を取り上げて、ゴミ収集の日に出しておくと、後で母が見に来てゴミ袋の中から薬を見つけ、家に持ち帰り、また服用してるのです、その光景を近辺の方が見て知らせてくれたのです。
そして、全くお風呂に入らなくなりました、当然、頭も半年は洗っていません、家内が洗おうとすると切れます。
介護の方にも相談しましたが、もしヘルパーさんが来たとして玄関で『私は自分のことは自分で出来るから』と言われてしまうと、家の中に入れないのだそうです。
困りましたがどうにもならないようです、私が洗ってあげても良いのですが、服を着ている私は息子なのですが、裸になった私は母から見ると単なる男なのです。
駄目ですよね。
その割に、買い物に行くときはなぜだか、自分で洋服を選び帽子もチョイスして、きちんとして出かけていくのです、頭も洗ってないのに。
認知症は、過去の記憶が消えづらく、今の事を全く覚える事が出来ないのです。
かといってこちらが、同じ事を何度も大きな声で伝えては逆効果になります。
何でわからないのだろうとこちらが思っても、わからないのだから仕方がないのです。
その都度、優しく何度も時間をおいて伝えてあげるしかないのです、そんな母にも当たり前ですが、親としての威厳やプライドがあるのです。
でも色々経験しましたが、そんな母を見ていると心がとても痛いですね、自分を育ててくれた二人といない母なのです。
父を六月に亡くして、我々若夫婦は寂しいのです、母にはもう少し元気でいて欲しいのです。
母さん、また食事会しようね。