システムに思い入れを持たないで
自分のシステムが良く聞こえるのは、自分が好きな音質にしているので、ある意味当たり前なのです、ところが色々な第三者や家族に聞いてみてもらうとどうでしょう。
オーディオに興味のない方の聞き方は、ズバリ普段の生活の中で聞いている様々な音との比較になります、つまり違和感があるかないかだと思います。
「もっとこうなったら聞きやすいかもね」などの言葉が出てくる筈です、これは上手く鳴ってない証拠です。
大体のオーディオマニアはこう言います「オーディオを分かってないな、だから素人は駄目だ」と自分に迎合した似たような仲間とだけ付き合うようになります、これでは駄目です、厳しく指摘してくる方が本物です。
あなたのシステムがどうなっても良いなら、わざわざ嫌われてまでお伝えしないと思います。
その指摘された内容を良く考えて、色々な方向からウエスタンスピリッツは音質を改善して来ました。
特に私は生業です、私だけが良いと思っているだけでは駄目なのです、ウエスタンスピリッツは本物のオーディオケーブルを作りたかったので、先ずはシステムを誰が聞いてもまともな音にしたかったのです。
独特な鳴り方や帯域バランスでは、作ったケーブルを比較試聴してもまともな答えが出ないと思ったのです、まだまだではありますが徹底的にやりました。
私には沢山の色んなタイプのお客様がついています、その方々総てと、家内に聞いてもらって良ければgood、駄目なら改善の余地あり。
お客様と家内に聞いてもらう理由は、お客様達は私が作るケーブルに期待されていてとても厳しいのです、家内はネットの人間で、オーディオに 全く興味がなく、とても耳が良いからです、試しにチャンネルデバイダーのレベルを僅かにずらし(0.5db)黙って聞かせると、今日はステレオさんご機嫌斜めかな?みたいな感想が来ます。
とにかく女性の感性は男性とは違うのです。
家内が階下へ行ってる間、もとへ戻しておくと「あれ?」何時もの音に戻った、聞きやすい。
と話します、かなり真剣に聞いてくれてる証拠です、何度やっても直ぐに違和感を聞き分けるのです。
なので、ウエスタンスピリッツのマルチのレベルが、いかに絶妙にドンピシャきているのかも、これで分かり、私は自信を持ったのです。
家内はLCネットワークの時より遥かにクリアーで柔らかな情報量の多い鳴り方になったと話します、私もそう思います。
オーディオは独りで部屋にこもり、コソコソやってる趣味に見えますが、それだけではつまらないではありませんか。
何が言いたいかと申しますと、自分だけの耳を信じて悶々とやってるのも良いですが、それが故に間違いも多いと言わざるを得ないのです。
そして人の意見や忠告を、素直に聞ける素敵な心の広い人間になりたいものです。
音が少し硬いとか、飽きて長い間、聞いていられないとかがあったら要注意です。
私は帯域バランスが崩れた時によくこの状態に陥りますが、なかなか何が原因でなっているのか見つからないものです。
こういった時は、一旦オーディオからエスケープして頭を切り離し、違う方向からオーディオを見つめ直す必要があります、すると不思議と総てが見えて来る事があるのです。
この繰り返しであって進歩のない堂々巡りはいけません、そしてあまり自分のシステムや音質改善を信じてはいけません、たまには第三者や家族の指摘も大切です。
狭い心では何事も上手くいかないのは当たり前です、それは何故か?自分で自分の限界を決めてしまってるからです、人間は自分が思ってる以上にはならないのです。
もっと素直で素敵な人間になりたいものです。