真空管式・イコライザ・アンプ
真空管式イコライザーです、二年前、東京都調布市仙川にあるサウンドボックスで購入致しました。
初期(モノラル)LPを聴いてその音に違和感を覚えた事はありませんか…1948年に出現したLPは、そのディスクカッティングにおける定速度と定変位の妥協点としての電気記録特性は、LP初期の時代には(後にRIAAに統一されるまでは)レコード会社は、それぞれに独自の規格のもとにイコライジングしてプレスしていました。
更にLP時代になって、カートリッヂの出力レベルが低くなると、この録音特性をフラットにするためのイコライザーアンプをプリアンプの前段にもうけるようになります。
RIAAイコライザーカーブが統一されるまでの初期LPレコードでは、各レーベルによってまちまちのイコライザーカーブでプレスされていますから、それぞれレコード・レーベルに応じたイコライザーカーブを用意する必要があるわけです。
本機では6種に限定されていたイコライザー・カーブをターンオーバーとロールオフ(低音と高音)を別々に設定することにより再生可能になりました、LP初期盤はもちろんの事、今まで困難であったSP(78)レコード盤再生をターンオーバーとロールオフのセッティングの組み合わせにより、本来のイコライザー・カーブでの再生が可能になるのです。
結構なお値段でしたが、とある方の強いお薦めもあり購入した次第です。
それまでは単なるモノラル専用のカートリッヂで満足していたのですが、イコライザーを入れた事による、滑らかで柔らかな音や濃厚な低音になりました、本当に鳥肌がたつほど素晴らしいと思います。
端子は総てお気に入りのスイッチクラフトをこちらが用意してお送りし、その端子を指定して、作っていただきました、これは私個人の拘りです。
やはりモノラル専用カートリッヂだけで初期のモノラル盤は鳴らないのです、SP盤も蓄音機と迄はいきませんが、やはり全く違うのです。
因みに私は、オルトフォンのSP専用(Gシェル)カートリッヂを使っております。
これも単なるモノラル専用カートリッヂとは全く違うのです。
ブルーノートのオリジナルモノラル盤の音や、カザルスやカザルストリオが奏でる(大公)当時の演奏は涙がでるほど素晴らしいものです。
当時23万円位でしたが、お使いになってみては如何でしょうか。
これが本当に初期のモノラル盤の音なのかと思う程の衝撃を受けました。
世界が変わります。