ネットワーク蟻地獄
自作ネットワークはとにかく決まりません、部品定数が揃わなく、どの様なネットワークが優れているか本当の事が分からないからです。
私がお薦めするネットワークは、出来るだけシンプルで部品点数の少ないものです。
理由はエネルギーロスです、アンプからみたらスピーカーケーブルもコイルもコンデンサーも抵抗も、総ては抵抗以外のなにものでもありません、部品や接点は少ない方が良いみたいです。
一つ言える事は出来る限り良い部品を使う事です、古くて名品はないと言う事です、理由はコンデンサーや抵抗はズバリ数値だからです、コンデンサーの古いものは容量が抜けています、抵抗なら値が高くなります、安くていいものは探してみてもありませんでした。
マルチシステムが有利と言っても残念ながら、やはりチャンネルデバイダーも立派なエネルギーロスです。
ただプリアンプとパワーアンプの間にチャンネルデバイダーが入るため、理論上有利な点が多いだけです。
ネットワークは教科書に書いてあるように、綺麗にカット出来てる訳でなく、結構だら下がりでアバウトなものです。
レベル調整である固定抵抗の値が結構難しいのですが、他が正しく決まっていたら、ユニットのデシベルをウーハーの能率を軸に決めるだけでほぼ決まったも同然ですが、そこがなかなかの曲者だったりします。
固定抵抗でなく、トランス式アッテネーターだったり、可変式アッテネーターだったりするからです、個人的にアメリカ製のDALE(デール)の消し炭色の5ワットの抵抗で固定抵抗式をお薦めします。
他にはあまり良い抵抗はないと思います。
ネットワークは教科書で勉強して、シンプルなものを選び、部品定数は狙ったところは販売されていません、しかし大丈夫、元々部品には誤差があります、5パーセントから10パーセント位の誤差はあまり気にしない方が良いと思います。
オリジナルネットワークが古くて劣化してると思ったら、メーカーと同じ部品定数で優れた部品を揃えて作ってみて下さい、スピーカーは再び蘇る可能性があります。
ネットワークは地獄の一丁目かも知れませんが、挑戦する価値ありです。
ウエスタンスピリッツは今はマルチシステムですが、以前自作ネットワークで苦しんだ時に、ネットワーク以外の不備もたくさん見つかり、少しはオーディオが分かった気がしました。