電気的な音
電気的な音は個人的にトロいと思います、同じに感じてる方は多いと思い、間違えてるかもしれませんが考えてみました。
蓄音機やオルゴールは、本体の木製の箱や、針からじかに現代のドライバーのダイアフラムのような振動板に音が伝わり鳴ります、回転系も含め一切電気的なものを必要としません。
いかに電気の流れが早いとはいっても、じかに振動が伝わるメカに音質はかないません。
つまりオーディオもそうなのですが、蓄音機やオルゴールは、作ってる方々が楽器の音を心底分かって作っている楽器のようなもの、としか言いようがありません。
オーディオとは根本から全く別物だと言う事です。
蓄音機やオルゴールは音にエッヂ(影)のようなものがあり、余計なものが少ないので、はっきり聞こえます。
オルゴールは録音の演奏ではないからまだいいのですが、蓄音機は録音がまだ確立されていません。
しかし、程度のいいクレデンザを聞くと何時も魅了されてしまいます、正にノックアウトです。
竹針も鉄針も、音が早く芸術的に感じます、現代のハイエンドの音など薄くて(水彩画のようで)聞いていられない位ですが。
やはり薄くても原音に近いのはやはりハイエンドだと思います。
時代は進んだのです、保存状態もあります、でも蓄音機は単なる懐古趣味ではないということです。
私は現代的な音を飛び越えて、蓄音機の鳴り方のいいところを取り入れています、つまりレンジの広い、歪みのない蓄音機の音を目指したのです。
あまり音が弾むのは好みではなくなったからです、特に小さな音量でいい音を鳴らさなければなりません、でも大きな音も圧倒的で格好いいと思います。
音を大きくすると確かに気持ちよく聞こえますが、やはりそこは所詮再生音なので、少しうるさいのです。
他人に迷惑をかけたくないのもありますが、オーディオに長く接していると色々分かって来るものです。
安っぽく舞い上がった音は好きではなくなりました。
なので電気的な音がトロく感じて来たのかもしれません。