三位一体
総てが絶妙に合わさって鳴るのがオーディオです、深く追求していくと料理と音作りは似たようなものを感じます。
料理の味付けの基本は、さ、し、す、せ、そ、と言われます、甘い味けから先に決めていきます。
料理は足し算は出来ますが、引き算は出来ません、つまり順序が大切です。
オーディオもそうです、私はカットアンドトライを繰り返し、消去法で音質改善してきました。
つまり余計なものを取り去り、シンプルにしっかりさせてきました。
しかしスピーカーやラックや機材に敷く板は増やしました、震動を質量で断ち切る為と、木材の素敵な音を追加したいと感じたからです。
私の場合、板を沢山敷くのは成功しましたが、誰もが成功する訳ではないと思うようになったのです。
部屋の広さも、聞くリスニングポジションも、システムも違うからです、私はこれが最高とは言えません、オーディオで飯を食ってるからです。
時に私と違うやり方で結果を出してる方もいると思います。
私はオーディオが生業なので、間違えた情報をお伝えする訳にいきません、自分がやった事だけを伝える事にしています。
同じやり方でも形や質量によって全く違う答えになる事を知ったからです。
しかし帯域バランスだけは聞いて一瞬で分かります、長く聞いていても答えは変わりません。
これがウエスタンスピリッツの判断基準です、全体的な帯域バランスがどの様になっているのかです。
整っていたら素敵な低い低音は鳴っています(実際はほぼ全滅)、何を使っているかもとても大切な事ですが、やはりトータルの帯域バランスが一番大切です。
しかし、その帯域バランスを正確に掴む為には、生の音に接し素直な思考で聞いて理解しなければならないのです。
オーディオは料理の隠し味のような要素も絡み、勘も必要になり、とても難しいのです。
再生芸術だからです。