蝋びきの紐
ウエスタンスピリッツのスピーカーケーブルは、プラス(ホット)が0.12mm108本の被膜単線で特注したリッツ線である。
グランドは普通の1.6mmPEW単線一本である、これに絹糸を巻きつけ作っている。
これらホットとグランド線を平行に保たせたい、その時使っているのが蝋びきの紐である。
散々色々な素材を試したが結局、音質的にも一番良く、一番作りやすく丈夫なのがこの蝋びきの紐なのである。
呼んで字のごとし麻糸に蝋を染み込ませてある、なので作り始めとエンドを縛り付けた時に緩まないのである。
この紐をだいたい2.5cm間隔で縛って留めて作る、昔のアンプなどの内部配線に使われる方法で、ハーネスと言う、ウエスタンスピリッツのスピーカーケーブルと電源ケーブルはこの方式である。
縛る間隔で音を司る事が出来る、もっと細やかな間隔で留めれば音は中域に寄り、間隔を広めれば帯域の広い華やいだ音に聞こえる。
但し電源ケーブルはリッツ線でなく、プラスマイナス共に、1.6mm単線である。
このハーネスも綺麗に固く作れるまでにかなりの年月を要した。
私のオーディオケーブルの作り方は絶対平行である、ケーブルを捩ると帯域が狭くなる、その捩りを大雑把に作ったのがウエスタンであるが、私は絶対に捩らない。
この蝋びきの紐を今回大量に仕入れた、家内にネットで検索してもらった、この紐はネックレスやブレスレット等のアクセサリーに使われてるらしい、汗などに強く作りやすく丈夫だからであろう。
用途は似ている、丈夫なのでハーネスするのに優れている、昔は秋葉原のタイガー無線で売っていたが今は扱ってなかった。
今まで二十五年で三個位しか使ってない長いのである、今回は十二個購入した、多分もう必要ないだろう。
優れた紐である。