あえて音をぼかす
オーディオはクリアーさを求めるあまり、システムが極限に達した時、少し遠回りになるが、あえて音をぼかす事もある。
ウエスタンスピリッツの場合それが木材のインシュレーターであったり、ノイズカットトランスであったりする。
そこだけにスポットライトを当てて聞くと確かに何かを失いボケるのだが、全体として総てを聞いてトータルで判断すると、やはり必要と判断した。
しかし、独りで出来た訳ではない、何度も総てを外し聞いてみる必要がある、それは何故か?たまに極端な事をやらないとその差が分からないからである。
沢山追加してしまい、後に失敗と気がつくことも多々あるからである、私はこれを繰り返した。
殆どのオーディオマニアはここで終わる、私はこれを何人も見てきた。
一つの方向に走ったら、それを強く信じすぎて他を見抜く努力が足りない、それでは全く駄目である。
オーディオの音を良くするやり方は確かにたくさんある、単一素材では出来ないのである、かと言って合わせるのも好ましくない、世界は広い、色々勉強してもらいたい。
個人の理論である程度解明してほしい、ただこちらの方が自分のシステムでは上手く鳴った感じがする、これでは駄目である。
何となく作り聞いてみたらいい感じがする、ならばその答えが欲しい。
私は思う、人にものを伝え販売しようとするとき、それなりの理由と何故必要なのかの理論が必要である。
お伝えしても販売に結びつかないのが現状。
とにかく、オーディオは、音をクリアーにしようと遠回りをしてでも音をぼかす事もある。
そこだけにスポットライトをあてるような聞き方は良くない、何かをやった事によって、何を失い何を手にしたのか良く考えてみて欲しい。
オーディオはその積み重ねである。