ウッドポールのラック
昔、私はウッドポールのラックを使っていた、お金が無かったのと、簡単に組み立てられ、その時は一応木材製なので音が良いと思っていた。
しかし使い始め、数年経ち何となく気がついた、「他と比べ音が軽く汚い、ラックがウッドポールだからではないのか」そして当時はシステム総てが、中古品だった。
GASやCROWNやニッコーのアンプを使っていた、それらが絶妙にマッチしたのだろう、今からすると有り得ないような音だったが、世間にないような音だったので、聞いた方はみなさん驚いていた。
今でも言われる方もいらっしゃる「あの頃の音もあれはあれでストイックでかっこよかった」と。
しかし私の場合、求めていけば自然と分かっていった「この音は安っぽくおかしい」と、ウッドボールのラックは総てがねじ込んだポールを板で挟んで留めてるだけなので、グラグラしている。
しかし軽いので、下にキャスターを付ければ移動が楽である、この安易な考えがいけなかった。
板はパインの集成材叩くとカンカンいってる、ポールはMDF、そこに埋め込んである鉄のネジ、音には最悪だった。
その頃、昔、別注で作っていただいた100キロのラックもあったが、引っ越した部屋が狭すぎて使えなかった。
そのラックもウッドボールのラックも、今の家へ持ってきたが、確かに別注で作っていただいたラックの方が、音は良かったが今はもう全部処分した。
総重量1トンの板の分厚いラックに作り換えたからである、木工ボンドや建築用の両面テープで張り合わせ作る為、音が良くなるまで時間はかかるが、泣ける程音は良くなった。
もうラックの下にキャスターを付ける事はない、ただラックにだけ一番下にバスマットを敷いてみた。
バスマット自体は軽く安定しないが、上の重たい(1トン)ラックと面で重なる為、とても安定する。
これは年上の仲間から教わった方法である、スピーカーの下から来る低音震動をかなり和らげてくれる。
その為、アナログターンテーブルや、他の機材を本来のスペックにするために重要な事だった。
これらが分かった今、昔使っていたキャスター付きのウッドポールのラックが、いかにチープなものだったかに気がついた。
通ってみるのも必要な道だが、数年後間違いなく無用の長物になること間違いなし。
今は直接オーディオに関係ない工具置き場や、家電品の収納として使っている。
安易な考えはいけない、オーディオに楽な事は何一つない、私の間違いとして笑って読んで頂けたら幸いです。
でも経験は大切だと思う、間違いがなければ成功はない、成功するには間違いに気付き出来るだけ正確に直す事だと思う。