ノイズカットトランスの設置位置
CROWNのDC‐300Aが故障中なので大きな容量のトランスが一台外れた。
そこに、これ幸いと思い、200V30Aに繋いでいるCDとアナログ用の、底磁束1000Wノイズカットトランスを繋げ換えた。
一台外れたので数が減り他のトランスとの距離を保てる。秋葉原の東栄で特注して一年聞いてきた。私は好きだ、確かにオリエントコアなので、トランスを通した音は存在するが、トランスを入れた事により音が鮮やかで重厚になる。何より中低域が安定するのである。
ノイズカットトランスは、今までパワーアンプと近かった。アナログプレーヤーとCDはノイズカットトランスの二次側でメスのコンセントを付けていちいち繋ぎ変えて使っていた。
そこに今回、明工社のタップを付けた、そうしても結局いちいちCDとアナログは繋ぎ変える訳だが、精神衛生上スッキリさせたかった。
簡単に話せば、一台外れたノイズカットトランスのところに、アナログプレーヤーのノイズカットトランスの、電源を元から抜きもってゆき繋げた。そこにしっかりした、コンセントを付けた。これによって他のノイズカットトランスとは二メートルは離れた。
一次側のケーブルは特注の7Nの1.6㎜単線長さ50㎝を各々三本繋いだ、200V30Aだから三本(100V+100V=200Vとアース)である。二次側からタップまでのケーブルは、やはり1.6㎜で長さは2メートルで絹巻きして平行に作った。この電源ケーブルは実に優れている。
その結果、話すまでもなく音は更に穏やかになり、静かで滑らかになった。そしてタップの下にも振動を気にして杉の角材を敷いた。
今まではパワーアンプと80㎝しか離れてなかった、今度は2メートルは確実に離れた、やはり干渉していたのがはっきりと結果で分かった。
JBL独特の薄っぺらく華やいだ音はどんどん消えて、重厚な鳴り方に変化してゆく。まるで上手く鳴った時のウエスタンエレクトリックの様な音である。
圧し殺した様な渋い凄みがある。クラシックは見晴らしが良く広がりがあり長く聞きたくなる。まだ慣らしも終わっておらず少したよりないが、しっかりしてくるだろう。
さあウエスタンスピリッツは、どんどん佳境に入ってくる。後は同じように残る二つのノイズカットトランスをしっかりしたケーブルでトランスの距離を持たせ繋いでいく。
そして最後のメインイベント、スピーカーの下に3㎝厚の赤タモの集成材を更に一枚張り合わせ追加して三枚にする。それで、とりあえず大まかには終了となる。
総て終わると多分とんでもない事になる。
JBL130A+4560BKで重低音が鳴らない?とんでもないないお話である。ウエスタンスピリッツは遂に歪みなくその重低音を鳴らしました。
ただ、いつも話してる様に、こちらが鳴らせなかっただけのお話です。ボックスの特性のせいではなかった。
JBL130A+4560BKは高能率でしかも優秀、強烈であるが故、ダイレクトに床迄鳴ってしまう。
結局床やラックや機材の下がやわならば鳴らない化け物であると言うこと。そこで本来ならば優れたアナログプレーヤーが必要になるが、市販品にはヴィンテージを含めて優れたものがないと言う結論に至った訳である。
そして先日、久しぶりに繋いだオルトフォンのSPUが、やっとこなれ鳴ってきたと言う事ではないだろうか。そこに一年努力した実験の結果が重なり、更には下に敷いた赤タモの集積材が、やっと音に都合よく馴染んだからではないだろうか。
汚い音は一切鳴らなくなったのである。JBLの音とはもはや思えない。
さあ私は遂に鳴らしましたよ。