船橋のIさん
前回アナログが接触不良になりトーンアームをお預かりしてきた。
写真にあるように、トーンアームの出力端子を外し内部配線を引き出し、そこにピックアップケーブルを直に半田付けすると言う作業である。
黄色いテープが巻いてあるが、これは絡まない様に施した、スコッチメンディングテープである、簡単だが一番効果がある。撮影の時に少し剥がれて写っているが、そこは後にしっかり張り直した。
引き出した内部配線は思ったより短く、作業がしずらく危険なので、5本のリッツ線とジョイントした。アームはオルトフォンRMG‐309リミテッドである。
ジョイントしたのは特注のリッツ線であり、一メートルの長さにおいて、LCRメーターで約1000Hzで測ると、抵抗は測定不能である。それを10㎝使用した。
オルトフォンのプロ用のアームは、本来出力端子がなく、内部配線が5本下から出ている、その線をキャノン端子に半田で接続する。その方法を、もっとシンプルに真似をしたとご理解下さい。
一般家庭用のアームエンドの出力端子は色んな要素でメンテが必要になり、音にも良い事は一つもない。なので必要なしと私はいつも判断している。
Iさん宅で繋いでみた。ウエスタンスピリッツ同様、やっぱり凄い効果である。今からするとIさんの前回迄のアナログの音は、まだ音が軽く薄かったのである、Iさんは一言「やっぱりアナログだな」この言葉が総てを物語っている。
前回はウーハーをJBL130Aフィクスドに交換した、その時私がもっと音を追い込もうと、トーンアームのオーバーハングをチェックした後、アナログの右チャンネルが鳴らなくなった。
私は責任を感じて預かり、Iさんのトーンアームの出力端子を外し、内部配線を引き出し、そこにリッツ線を繋ぎ、ピックアップケーブルと直に半田で留める事を決めたのである。
今回端末は、半田をしてかなり熱が加わったので、復帰するのは半田の融合も合わせ72時間後だが、それにしてもいきなりえらい違いだった。
そして、以前から気になっていたCDプリ間のノンシールドケーブルを、リッツ線シールドケーブルに交換した。やはりノンシールドケーブルは、ノイズにやられてしまうのが分かった。
ケーブルにシールドを施すと、多少鮮やかさは減るが、素直で上品な落ち着いた音になるのである。ウエスタンスピリッツも今はリッツ線平行シールドケーブルを使っている。
CDもアナログも以前程大きな差はなくなったが、それでもアナログの音は抜群に素晴らしい。が、まだ何処かに、我が家にはない違和感が残っている。
Iさん、お時間おかけいたしました、後は、じっくり楽しんで下さい。
そして、送り迎えに、美味しい食事に、わざわざ私の為に、拘っていれて頂いたアイス珈琲に感謝いたします。
これからも末永く、どうぞ、宜しくお願いいたします。
それにしても、去年十年ぶりで再会した時の音とは、正に天と地の音の差になっています。お互い似たようなシステムですが、最早、一般的なJBLとは言えないですね(笑)