NIKKOのアンプを購入
このお話は少し前の事で、実際のウエスタンスピリッツは、更に先へ進んでおります。今回、更なる音質改善の為、システムを妥協なく入れ替え致しました。
このblogを公開するまで毎日10時間、それを10日間、聞いてまいりました、100時間は鳴らしたと思います。とても端正な濃厚な音になり、ウエスタンスピリッツは生まれ変わりました。
システムを入れ替える前「もうこれしかない」そう思いました。日本が作った世界最高のアンプなのです。マルチのチャンネルデバイダーは、まだ繋いでいません。
今まで、中古のアメリカンアンプを中心に使って来ました。
正直最近まで使ってきた機材は、もう出がらしのお茶の様なものだと感じて来ました。
求めていたNIKKOが、以前お世話になったお店にあるとの情報を得た私は、早速家内に相談し即決しました。
C‐203(当時の定価8万円)プリアンプ一台と、M‐204(当時の定価12万円)パワーアンプ二台、そしてチャンネルデバイダーはパイオニアSF‐850です。
今のネットワークはまだまだですが、かなりの完成度なので、今のままでも優れた音になる筈ですが、今まで否定してきたマルチも、今ならば違う答えがでるのではと試してみたくなったのです。
何故今、日幸電子のアンプなのかですが、昔一度だけ繋げて聞いてみた事があるのです。その音は歪みがなく穏やかで驚異的でした。
ずっと頭から離れませんでした。色々調べてみると使っている部品一つ一つの劣化がなく、今はもう作る事の出来ない本物だと言う事です。
普通のオーディオメーカーや自作アンプの様に10年位で不具合の出るものではなく、業務用として作られてる為に100年は正常動作するアンプとの事です。
昔、オーディオフェアで、かなり話題になったのですが、あまりに素晴らしいため、総てのオーディオメーカーがこけおどされ、80年代にオーディオから撤退しています。
今でも会社は存在しておりますが、もうオーディオには関わっていません。
現代の高価なハイエンドアンプや真空管アンプも含め、マークレビンソンやスレッショルドやGAS等全く相手にもなりません。音のスピード(切れ)が別格なのです。
ただ、A級動作のため、天板が目玉焼きが出来るのではと思うほど熱くなります。それに耐えられる部品を使っていると言う事です。
プリのボリュームは素晴らしく、これだけ時間を経た今でもガリなど全くなしです、ものが違うのです。
でも当時は買えませんでした。お金を揃えて購入しに行った時、既に、日幸電子はオーディオから撤退した後だったのです。
それがやっと見つかったのです。しかもプリアンプとセットで。思わず、舞い上がってしまいました。
届くのが待ち遠しいです。
届きました。今まで使ってきたGASのアンプジラを外し、配線完了。
電源スイッチはありません。シンプルにコンセントを差し込むだけです、ノイズカットトランスに繋ぎました。
最初から穏やかで、濃厚で品の良い良い音です、三十年前に聞いた記憶は、やはり錯覚ではありません、確かにこの音です。
約一時間のウォーミングアップを経て、更に聞いてみました。
ドライバーやツィーターの振動板は金属です。それを全く感じさせません、付帯音が極端に少ない、これは回路や細やかなパーツが優れているからです。でもこれは信じられない事です。
それでいてシンバルやサックスの音は、しっかり金属の音になるのです。
さっきまで良いと思って聞いていたGASのアンプジラが、まるでおもちゃに感じます。
低域の力が凄く、今までになかった更に低い音階から突き上げて来ます、それにしても静かな鳴り方です。昔使っていたGASのゴジラでも、この様な柔らかな力強い低域は鳴りませんでした、最高です。
全帯域、鳴り方が全く違います。この様な鳴り方を理想として参りましたが、今まで鳴った事はなかったのです。
間違いない、excellent!更に鳴らし込みます。プリが待ち遠しいです。ウエスタンスピリッツはまだまだでしたが、最後の最後にNIKKOのパワーアンプに救われました。
家内が帰宅しました。「いきなりクリアー、穏やかな音で奥行きが出たね」と感想を話しました。
家内との約束も忘れ、夜中迄聞いてしまいました…家内よ、ごめん!!気持ちが良い、正に別格とはこのことです。
「録音されたものを余すところなく再生するとは、正に、この様な事なのだろう」そう思いました。
オーディオに終わりはないのです「これで終わった」それは錯覚です。 どこまで行っても、オーディオに終わりはないのです。
そして、次の日プリアンプC‐203が届きました。思っていたより綺麗です。こちらには電源スイッチが付いてます。
ボリュームの性能がとても素晴らしいです。但し、少し残念なのは、‐50dBの次が‐60dBなのです、細かい調整が出来ませんが、大切なのはやはり音質です、この音ならば納得です。
今まで使っていたCROWNのIC‐150Aはボリュームの性能があまり良くなかった事がこれで分かりました。
とても潤いのある、しなやか滑らかで、穏やかでクリアーな音のプリアンプです。
驚くべきは、アナログの音です。やはり、狙った通りでした、アナログ時代に作られたNIKKOのプリは、アナログを最高の状態で聞けるアンプなのだと思います。
フォノは二回路あり、個々にレベル調整つまみがあり、使うことによる音質劣化はありますが便利です。
今まで、世界中の名だたる名機と言われるアンプを真空管アンプも含め、聞いて来ましたが、やっと出会ったと思います。
凄まじい迄の空間の表現力です。そしてパワーアンプもまたしかりなのだと思います、プリアンプとセットでベストマッチするのです。
プリアンプの出力レベルとインピーダンスと、パワーアンプの入力ゲインとインピーダンスのバランスなのだと思います。
正直、軽々と引き締まりスピードが早く、低音は地響きします。
しかし、NIKKOのアンプは、あまりインピーダンスの低いスピーカーや、能率が低いスピーカーシステムには合わない気がします。
やはりJBLやアルテックやTADの様な、大型高能率スピーカーに合う気がします。音質はどちらかと言えば真空管アンプに似ていると個人的に思います。但し違うのは、ワイドレンジだと言う事です。
今までオーバーロード気味に割れていたレコードの音は、割れてなんかいなかった事が分かりました、今までのプリのボリュームが貧相だったのです。
それにしても、NIKKOのアンプとは回路も含め、凄いものです。これだけじゃじゃ馬だったJBL4560BKが、まるで小型スピーカーの様に軽々と鳴ってしまいました。
もちろんトーンコントロールはパス出来るので、パスしています。
家内よ、今回は快諾してくれてありがとう。そして、ありがとうNIKKO。ずっと大切に使います。