左右ちゃんと鳴っていないと聞く気がしない。
前回はトーンアームの入り口の端子を清掃した。
言葉で上手く表現しづらいが、半接触不良が起きていると、すぐに聞き飽きてしまう。
もっと簡単に話すと、気持ち悪くてつまらないのだと思う。だから、私のように、最近あまり長い時間聞かなくなったと思った方は、システムのどこかに欠陥があるとみていいのかも知れない。
他にもCDのレンズクリーニングがある、市販のレンズクリーナーではなく、綿棒と消毒用のアルコールでレンズを軽く擦るだけで音は激変する。
話しは戻るが。
今回私は、知らない内にアームの入り口の端子が少しずつ錆びてきていて、右側の音が少し小さく感じていた、完全に音が出ない訳でないのでなかなか気付かず場所が特定出来ず、始末が悪い、忘れた頃にまた同じ事が起こる。
クラシックはステレオ録音の場合、右側にコントラバスがいて、上手く全体のバランスがとれている、その大切なバランスが半減していては、広がりや迫力に欠け、聞いていて気持ち悪く精神が不安定になり、聞くのを途中でやめてしまっているのではないか?でも、音は僅に小さいが、確かに出ているのである。しかし、ちゃんと鳴った今日はどうだろう、以前の様に、現にスピーカーの前に三時間も飽きずに座って聞いているのに気付いた。
人間とは誠に分かりやすい生き物である。
これが答えなのだ、総て完璧に左右が繋がり鳴っていないと、知らず知らずの内に違和感を感じているものなのだろう。
普段はうるさい日本フォノグラムのグリュミオーの弾く、ビバルディーの四季が全くうるさくない、クッキリしていて気持ちがいい、デッカオリジナル盤のバッハブランデンブルク、ミューヒンガー指揮が色気があり、何とも言われず高貴な綺麗な音だ。オーレックスジャズフェスティバル80sも抜群に上手く鳴った。音楽が変わった位違うとは正にこの事だろう。
当たり前だ、確かに両チャンネルちゃんと鳴ったのだから。
しかし、ロンドンラージデッカってこんなに濃厚な音だったっけ?変な言い方になるけれど図太く実態的でまるで生みたい。
ドイツグラモフォン、バーンスタイン指揮ビゼーのカルメンが、こんなに素晴らしい録音だったとは。
私は何度も話すが、とても幸せな思考回路の人間なのかも知れない。
久々に自分のシステムがまともに鳴り、やはり滑らかで嬉しい反面、しかしこれは何かよからぬ事が起きる前触れでなければいいが、オーディオは素晴らしく上手く鳴るとだいたい近々どこかが壊れる。
多分そうなるな。
今鳴ってる音を言葉に表せない、聞き入ってしまうからだろう。
言葉にするよりただ聞いていたい、オーディオはこれに尽きる。