輝ちゃんPart2
次の日入院の保証金や手続と、二週間分のパジャマの発注を済ませ、父のもとへ、しかし意に反し父の顔色は悪く、明らかに貧血です。
年齢を考慮するにもう手の打ちようがない、そんな雰囲気なのです。
結局多臓器不全なので、治療はもう限られて来たようです。
しかし、育ててくれた親なのです、ここで見捨てる事は絶対に出来ません。
意識が混濁するのか、私が隣にいても直ぐに寝てしまいます、私が来たことや話はしっかり分かっています、でもその力ない父の表情を見ているのが痛々しくとても辛いのです。
でも私は最後まで絶対に諦める事はしません。
輝ちゃん、出来たらもう一度東京オリンピックを観ようね、でも辛かったらもう寝ていいよ、もう俺に後悔はないからね、今回は少し長めにゆっくりしようね。