良い音の定義
これはあくまで私の主観であり、オーディオの総てを否定するものではありません。
こう思います、先ずは低音です、動作が素早く引き締まっていてモコモコボコボコしない事です。
そして音がスピーカーにへばり付かず、剥がれていること、付帯音が少ないこと。
床に低音振動を伝えないこと。
中域は附帯音がなく、何処までもクリアーで透明で広がりと奥行きがあること。
高域は出来うる限り優れたユニットを使用して、正確で附帯音などの余計な音がなく、あまりツィーターを感じない鳴り方をする事。
書くと簡単に見えるのですが、トータルでこの鳴り方を維持するのは並大抵の努力では出来ません。
何処でもこの様にはなってからいないからです。
良い音とは?ここでは今オーディオの事を書いています、私はたくさんの優れていると評判のマニアのシステムをたくさん聞いて来ました。
確かにお部屋や肝心なオーディオシステムは素晴らしい物をみなさん使われておりました。
しかし、ご立派なシステムから鳴った音はそれはそれは酷い音で、『アドバイス以前のおはなしです』とお伝えしました。
でも素直な方は、グングン良い音やその鳴らし方をご理解いただけますので、早くまともな音になりますが、話を聞く耳がない方はどんどん変な方向へはまって行くのです。
私のシステムもまだまだですが、まだましなので、その後ウエスタンスピリッツへご自分のソフトをご持参で来ていただき、どの位帯域バランスが違うのか聞いていただくのです。
するとその時はみなさん分かるのですが、スピーカーや機材の性能が異なるため分からなくなってしまう様です。
聞かれた方から数時間後に必ず連絡が入ります『今までは負けた事がないのに、我が家はウエスタンスピリッツのようにきっちりと鳴らない』と。
『ですから私が伺い音を聞いて判断し、ウエスタンスピリッツへご足労願ったのです』とお伝えするのです。
これから分かる事は、一人でやってる事と、優れた物を使っているから我がシステムは良い音がしているのだと勘違いしていらっしゃる事です。
正に井の中の蛙です、システムがあまりに高額な為に、殆どの方はその見た目に圧倒され、意見出来なくなっているのだと思います。
失礼ながらこちらはプロです、何処をどの様にしたらこうなるとだいたいの察しはつくのです。
それから色々手直しが始まるのですが、中には牛耳られるとお思いなのか、嫌がられる方が多いのも事実です。
しかし、次に試聴に伺うと、ウエスタンスピリッツの鳴り方を目指すのか、あり得ない帯域バランスになっているのです。
私の手を離れた状態ではどうすることも出来ません、こればかりは経験とセンスの違いでどうにもならないと思います。
メーカーが違うのですからJBL4560BKのような、はずんだ中域にはならないのです、そのスペックを正しく導いてあげる事が大切なのです。
こんな事がよくあります、『ウエスタンスピリッツのような音が欲しいから同じシステムにしたい』そんな簡単なものではないのに、実行してしまう方がいらっしゃるのも事実です。
当然、簡単に鳴る筈はありません、後日、相談が来ます。『同じシステムにしたのに、全く同じに鳴らない』当たり前ですよね、部屋も経験もまるで違う所に同じシステムを入れても同じに鳴る筈がない。
嬉しいけれど呆れてしまいました。
良い音とは、帯域が広く、それでいて陰影があり、音の端に影のようなエッジのきいた鳴り方の事です。
品や音やストーリーは奏者が作るもの、定位や雰囲気はミキサーが作るものです、そこからはみ出たオーディオなどあり得ないのです。
音は作るものではなくまともにするものです。