自分のコンセプトをもて
自分はなぜこのスピーカーを選んだのか?音が好きだったから?デザインが気に入ったから。
何でも良いのですが、そのスピーカーがどんな音を鳴らす為に設計され作られたのか、これを知る事が大切です。
努力次第でどんな音も鳴らせると言っても、やはりJBLやタンノイや小型スピーカーは狙った役割がそれぞれ全く違うのです。
私はJBLでクラシックも鳴らす事が出来ましたが、タンノイでジャズは厳しいと思います、タンノイ(オートグラフ)自体がホールで聞いたようなボックスの音作りだからです、その為、中域が薄いのです。
小型スピーカーはレスポンス(前後に動く動作)に優れ、特にボーカルを聞くとスッキリしていて、附帯音が少ないため歌い手が何と発音しているのか、ハッキリ聞こえ定位に優れています。
一般的なフルレンジはネットワークも使わないため、余計なエネルギーロスも限りなく少ないことがメリットです。
しかし、ツィーターを繋いだ時のような本当に高い高域や、エネルギー感や低音を感じないのです。
周波数特性では鳴っている、とは言っても耳で聞こえないのはいただけないと思います。
やはり38cmウーハーが鳴らす、柔らかな気持ちの良いパワフルな低音は望むべくもないと思います。
これらを理解された上で選ばれるなら、それはそれでいいと思います。
しかし、何件かでタンノイでジャズが鳴ったとおっしゃるので聞かせていただくと、帯域バランスが崩れ酷い事になっていました。
JBLでクラシックは鳴りますが、タンノイでジャズは厳しいと思います、しかし、ウエスタンスピリッツで鳴るジャズはかなり世間と違います。
遠近感や影のようなエッジのききかた、佇まいや生命感やそこに人がいる気配、これを再生したかったのです。
まだまだではありますが、ここまで鳴ったのもJBL4560BKと言うスピーカーボックスの使用目的やコンセプトを私なりに考え理解したからではないでしょうか。
オーディオは総てが肝心ですが、素直な心と経験と広い知識が必要です。
ですがコンセプトを超えて帯域バランスが崩壊するような、音質改善はあり得ません、貴方のスピーカーが作られた目的等をご理解して正しく鳴らしましょう。
タンノイでジャズを鳴らす努力は必要ですが歪めてはいけません、やはりタンノイなりの範疇にとどめるべきだと思います。
総てのスピーカーに万能なものはありません、上手く鳴るのも上手く鳴らないのも貴方の努力次第です。
あり得ない事をせずにちゃんとさせる事が出来れば、オーディオは貴方に安らぎと快楽をくれるでしょう。