日々の積み重ね
音に拘り、周りを見渡しながら徹底的に改善してゆく、これがウエスタンスピリッツです。
はじめからは出来ませんが、色々経験を積んでいくうちに、新たに行った音質改善の方向が合っているのか間違えているのか、それが前後関係と合わせて分かるようになって来るものです。
位相の管理、電源周りの整備、アースの取り方、トーンアームの微調整、ケーブルが絡む接点の清掃、機材本体や設置されてるラックの清掃、そして何故、思ったように鳴らないのか、次は何をしようかを常に考えてる事が大切です。
これら一つ一つを妥協なく丁寧に行って行くのがオーディオなのです、自分はお金をかけていいものを使っているから大丈夫。
これでは間違いなく思い描いたようには鳴ってる筈がありません。
なんで鳴らないのか、なんで上手く鳴るのか、これには絶対的な答えがあるのです。
ウエスタンスピリッツが理想とする鳴り方とは、明らかにオーディオが鳴っていると感じない鳴り方です、つまり違和感のない音です。
オーディオが鳴ってる違和感はなく、あたかもコンサートを聞いてるが如く、新鮮で、開放的で、滑らか柔らかで、エッヂがきいていて、穏やかである事です。
そしてあまり買い替えをせず、現状のシステムを思い描いた及第点まで鳴らしてみる事です。私はそうでした、それからレベルアップしてゆくと、新たな機材の素晴らしさが分かるでしょう。
私はエソテリックのハイエンドを二年前に導入しました、中古で揃え使っていた機材に限界を感じたからです。
そしてメーカーの方に色々聞いてみると、三百円以上の部品を使ってはいけないとか、色々妙な制限のあることが分かって来ました、これだから知ってる方はもっと精度のある音のいい部品を探し、部品取り替えや専門的な改造に走るのでしょうが、余程知識がないと失敗するのは目に見えています。
私のようにアナログプレーヤーのターンテーブルやトランス周りを外し、新たなキャビネットに総てを載せ替えた時は効果てきめんでした。
メーカー製の59800円クラスは、販売戦争の果てのコストダウンの為の貧弱なキャビネットだったので、そのキャビネットから外し、新たなキャビネットに載せ替えた為、成功に繋がったのです、そしてキャビネットに留めてあった電源トランスを少し離れた所に隔離してしっかりした木製の角材に留めると、太く静かな音になりました。
なんだか分からないけどやってみたら良かった、これでは駄目なのです、行う前に充分な理論と経験を経た感覚で、成功を思い描かなければなりません。
それでも天地がひっくり返る程の想像を超えた結果になるのです。
「まあ今回はこの程度でいいや、本当はもっとこうしたら良くなる」ではなく後から更に手を入れるなどして、精度を上げていく努力も必要になりますし、自分でやり遂げた自信にも繋がります。
私はそこを通り抜け自信をつけたのです。
しかし、改造は時によく分かってないと、動作していたものまでジャンクにしてしまう事さえあります。
よく考えろとはこの失敗をして欲しくないからです、私はやりすぎて今までに、何台の大切な機材をお釈迦にした事でしょう。
今はもう壊れたものを直す以外は改造はしません、人の作ったものに後出しじゃんけんのような事をしたくないからです、しかし時にかなりのレベルアップに繋がります。
オーディオは一つ一つを丁寧に間違いなく管理して、妥協なく音質改善してゆくのがいいと思います。
音は作るのでなく、メカも含め正常に動作させる為にお膳立てしていくものだと思います。
オーディオで一番大切なのは電源だと思います、しっかりさせたいですね。