四十年(オーディオ)
私が初めてオーディオに興味を持ったのは、大学の時にアルバイト先で知り合った先輩との出会いがきっかけです。
JBL4343を使っていました、そのようなオーディオは、見たこともありませんでした。
それから何にも分からず闇雲に音を追求していました、いいものを使う事がいい音を鳴らす条件だと疑う事すらしませんでした。
そして分かって来たのです、ある程度の機材やスピーカーを使っていたら、後は経験である程度までは誰でも鳴らせる事を。
そして生をたくさん聞いてオーディオと比較していくと、オーディオの再生音は生と比べ、違和感があることに気がつきます。
実はソフトには膨大な情報量が入っているのです、それをたくさん拾い上げ再生する、これに尽きるのですが、これが一番難しいのです。
色々なオーディオアクセサリーを私は実にたくさん購入し使って来ました、その時は変化するのでよくなったと勘違いして、アクセサリーがたくさん付いて行きました。
そしてもっといいものが作れる気がして、工具も増えて行きました、しかしどれもホームセンターレベルで本物ではありません。
特に旋盤を購入しようと見に行って説明を聞くと、資格を持っていない方にこの機械はお売りする事が出来ません、理由は、使いこなしが難しく、とても危険だからとの事でした。
なるほどと思いました、衣服が絡まったら外す事が出来ないので、指どころか腕一本なくしてしまいかねません、それどころか人間があっという間にミンチになってしまいます。
亡くなった方もたくさんいらっしゃるそうです、知らないとは恐ろしい事です。
私が購入しようとした旋盤は300万円位で、正直これではまだおもちゃレベルと言われました、これで旋盤は諦めがつきました。
そして暫く考えていました、結論が出たように思い、過去から使ってきたオーディオアクセサリーを一つずつ外して行ったのです。
よくなった筈のオーディオアクセサリー、総てでありませんがほぼ必要なし、外す毎に音は軽く開放的な音になっていきました。
オーディオはある意味、電気的な分野もありますが、物理的なものです。
機械がどの様な動作をして伝え、音に変換するのか、だんだん見えて来たように思えたのです。
四十年オーディオを追いかけても、この位のレベルにしかなりません、しかし分からないよりはましだと思います。