本音
使っているもののスペックが大切な訳ではない、確かにスペックは高いにこしたことはない、そんな事はこの場で語るまでもない事だろう。
今使っているものをしゃぶり尽くせ、これを言いたいのである、今使っている機材もまともに使えないで、もっと優れた機材にかえても上手く使いこなせる筈がないのである。
来年発売されると思われるPanasonicのSP‐10Rもそうである、例えば今使われているtechnicsのSP‐10MK2を使いこなせていないと、その真価は理解出来ないだろうと思う。
と言うより私は、優れたケーブルを開発したいと思い、システムをまともな鳴り方にしたかったのである。
帯域バランスの崩れたシステムに出来上がったケーブルを繋いで聞いてみても、正当な答えが出ず、独特な音になり、ウエスタンスピリッツは、変わり者のケーブル屋だと言われてしまうだろう。
これでは作者としては困るのです、ケーブルに無限大の可能性を感じ、しっかり検証しながら作って来ました。
こちらが変な音を鳴らしていたら誰がケーブルを信じてくれるでしょう、でも殆どのケーブル会社のリスニングルームにあるオーディオシステムは帯域バランスが崩れている。
ウエスタンスピリッツは、まともなシステムを使い、真面目に作ったケーブルですと言いたい訳です、それにはまず、あまりにも違和感のあるJBLサウンドをまともにする事から始めたい、そう思ったのです。
私がいいと思ういい音とは、違和感のない端正な音の事です。
かっこいいとか芸術的だとかそんなものではありません、もっと言わせていただければ、ケーブルは定数を換えられないフィルターである。
だから肝心なのはケーブルを繋いでないかのようなケーブルを作る事です、あまりケーブルに強いキャラクターがあってはならないと私は思います。
そこにはジャンルもレーベルも録音年代も何にも関係ありません、ただ録音されたままを余すところなく再生したいのです。
ですからケーブルで音のバランスをとるなど神業だと言いたいのです。